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第17話 スキルの本当の意味


 そこはあたり一面が真っ白であった。


(ここはどこなんだ?)


 すると、目の前に白い靄が現れて俺に話しかけてきた。


{略奪は強かったでしょ?}

{え?}

{強かったよね?}

{......。わからない}


 今のところ略奪が本当に強いのかわからなかった。今までモンスターに略奪を使えばスキルをすべて奪うことが出来ていた。


 だからそこまでは強いと感じていた。だが、今回戦った魔族には略奪が効かなかった。


{わからないね~。それはまだ、君が使いこなせていないからだよ}

{使いこなすって......}

{まあおいおいわかると思うよ。じゃあね}


 そして、白い靄が徐々に消えていく。


{お前は誰なんだ?}

{僕? 僕はね、・・・だよ}


 肝腎なところが聞き取れず、視界が真っ暗になって行った。



 目を覚ますと、そこはベットの上であった。目の前にはルーナとクロエが泣きながら俺の事を見て来ていて、二人と目が合った瞬間ベットに抱き着かれた。


「メ、メイソン......」

「心配させないでよ」


 ルーナは泣きながら何度も俺の名前を呼び、クロエはホッとした表情になりながら俺の顔を触っていた。


「二人ともごめん」

「......」

「うん」


 ベットから起き上がろうとした時、体全体に激痛が走る。


(いて......)


「メイソンまだダメだよ?」

「そうだよ。まだ完全に魔力が戻ったわけじゃないんだから」

「わ、分かった」

 

 もう一度ベットに横たわった時、ルーナが立ち上がり、袋から果物を取り出した。


「今切ってあげるから、ちょっと待っててね」

「ありがと」


 すると、クロエが真剣な顔で俺に言ってくる。


「メイソン、あなたは何者なの?」

「え? 何者って言われても......。わからない」


 そんなの俺が知りたいよ。だって、俺ですらわからないんだから。


「そうだよね。ごめんなさい。でも、魔族が言った言葉」

「......」


 そう、あの時魔族は、略奪が魔族と共存できると言っていた。


(本当に略奪ってなんなんだ?)


 そう言えば、俺はどれぐらい寝ていたんだ?


「クロエ、俺ってどれぐらい寝ていた?」

「三日だよ」

「え? そんなに......」

 

 一日も経っていないと思っていたから、クロエに言われて驚く。その時、ルーナが果物の切ったのを出してくれた。そして俺の口元へ向かって差し出して来る。


「え?」

「え? じゃないよ。はい」

「い、いや。自分で食べれるよ?」


(流石に恥ずかしいし)


「ダメ。今は安静にしていなくちゃいけないんだから、はい。あ~ん」

「あ、うん」


 口を開けると、ルーナは果物を入れてくれる。すると、ルーナは満面の笑みでこちらを見て来た。


「おいしい?」

「う、うん」


(いや、味わかんねーよ)


 いつもならおいしいとか、そう言う感情があるのだけど、流石に恥ずかしいという感情が顕わになって味を感じられなかった。


 それを見たクロエがルーナと同じように俺に向かって果物を差し出して来る。


「ルーナずるい! 私も! はい」

「はい......」


 俺が食べると、クロエも同様に嬉しそうにしていた。


(やっぱり味が分からない)


 そこから、ルーナとクロエに餌付けをされながら今回の件について説明をされた。魔族を追い払ったら、モンスターたちが逃げ去って行ったこと。そして、思ったよりエルフの国の被害も少なかったこと。


 説明が終わるのと同時に、最後の一個をルーナから食べさせてもらった。その時、部屋の中に国王が入ってきた。国王は一瞬俺たちを見て、棒立ちしていたがすぐに咳ばらいをして話しかけてきた。


「メイソンくん、ちょっと話があるから王室まできてくれないか?」

「お父さん! メイソンは患者なんだよ?」

「わかっている。だけど重要なことなんだ」

「わかりました」


 俺は、激痛に耐えながら立ち上がると、ルーナとクロエが肩を持ってくれる。


「ありがとう」

「うん」

「無茶だけはダメだからね?」

「わかってる」


 そして、国王について行き、王室に入って行くと、国王から一冊の本を渡される。


「これを読んでくれ」

「?? 分かりました」


 開いたページを見てみると、そこにはこう書かれていた。


【世界三大スキル。1~勇者、(エクスカリバー)。2~魔王、(侵略)。3~英雄、(略奪)】

読んでいただきありがとうございました。

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魔眼の英雄~「無能の雑魚」と勇者パーティを追放されたので、勇者の裏側で英雄として成り上がる。え?今更戻って来いと言われてももう遅い。



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