表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/31

明かされた秘密

「何か、起こるのですか、マザー・カサンドラ。マザー・ホート」


 私は目の前のお二人に思わず聞き返してしまいます。

 視線を交わす二人。どうやらマザー・ホートが説明をしてくれるようです。


「本当は聖人修道会の外には漏らしてはならない情報だ。他言無用だ。いいか、リシュ」

「……教えてください、マザー・ホート」


 私は、一瞬、悩みます。しかし、肯定の返事を返しました。


 マザーのお二人が、あえて部外者の私に秘密を教えてくれると言うのであれば、それは私に出来ることがあるとお二人が考えているに違いありません。

 危機がそこにあり、私に皆を守る手伝いが出来るのであれば、私は手伝いたいです。

 単なる盾戦士にすぎなかった私に奇跡が与えられたのも、もしかしたらそのためかもしれません。


 私の決意が伝わったのか、重々しくうなずき返し、マザー・ホートが話し始めました。


「今回の魔女の襲撃だが、街を囲む結界に大きな穴が空いてしまったことが原因だ。今、結界の奇跡はこの街では七人の聖女により維持されている。皆、ベテランのシスターであり聖人修道会に属する聖女だった。彼女達のうち五人が一斉に発熱した。皆、『魔女の吐息』だった」


 私はマザー・ホートの語る内容に思わず息を飲みます。


「それで治癒の出来るマザー・ホートが──」

「そう。そしてリシュも呼ばれていたのも、だ」


 私は思わず俯いてしまいます。


「リシュ、気にするな。あの段階ではわからなかったことだ。それよりも自分の為したことに胸をはれ」

「はい! ありがとうございます、マザー・ホート」

「それでだ、リシュ。タプリールの教会で魔女の吐息にかかったネロとリーを治癒した時に、違和感を感じなかったか?」

「──すいません、わかりません」


 私は思い当たることがなく、首を振ります。


「そうか。まあいい。結論から言えば、今回の『魔女の吐息』は外部から意図的に持ち込まれた可能性が高い。結界の奇跡を担う聖女にうつすためにな」

「そんなっ! いったい、誰がどうやってそんな事を……」


 そこでマザー・カサンドラが話を引き継ぎます。


「誰が、と言うのは魔女崇拝者で間違い無いでしょう。そしてどうやら、貧困街の住人に罹患させてこの街に持ち込んだようなのです。そこから、実行犯の疑いの高い男の名前が一人、上がってきています」


 そこでじっと、こちらを見つめるマザー達。


「その男の名は、リンドワード、です」


 私は聞き覚えのある名前に、思わず首を傾げます。ダンジョンアタック中に何度も何度も聞かされた名前なので、間違いないはずです。

 その名は、万雷の乙女の弓使いのヤノスがお金を貢いでいる男の名前と、同じでした。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 思わぬ繋がり
[良い点] 更新ありがとうございます。 [一言] おい、パーティ面子が基本ポンコツたぞ!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ