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進学先は異世界でした ~俺の異世界学園生活記  作者: 於田縫紀
#4 食が豊かになるかなあ

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§22 思った以上に近場でした

 ハイキングに適した服装と言っても、俺はいつもの普段着しか持っていない。

 そんな訳でいつもの普段着にいつもの草鞋風履物という状態だ。

 荷物を背負うための背負い紐つきの袋を持っているだけで。

 この辺のバック等も作ったら売れるかな。

 服もボタン式とかは作れるよな。

 そんな事をちょっと考えつつ門の前で待つ。


 俺の次にアルが、そしてそれほど待たないうちにで女子の皆さんが揃ってきた。

 アン先輩とラインマインが大荷物を持っている。


「少し持つよ。流石にそれは申し訳無い」

「本当は平気なんだけれどね。なら少し持って貰おうかな」

 紙で包まれた何かを渡された。

 大きさの割に重さはそれほどない。

 それを俺の背負い袋に入れる。

 それでも見た感じラインマインとアン先輩が重そうな感じ。

 まあこの二人の体力は俺の十倍以上だし、気にすることは無いのだろうけれど。


「今日は何処へ行く予定?」

「マツミ公園。展望台もあるし池や芝生もあるしいい場所らしいよ。アルでも行けるくらいの距離だし」

 アルが苦笑している。

 体力が無いのは自他共に認めるというところなのだろう。

 アルとラインマインとは前から知り合いだからその辺遠慮が無い。


 そんな訳で学校を出ててくてく歩く。

 街の中心の反対側に向かい、川沿いに細い道を歩くこと四半刻(15分)少々。

 柴が植えられた広場に出た。


 広さは学校のグラウンドくらい。

 芝生という程綺麗じゃ無いけれど、そこそこしっかり刈り込んである。

 木製のデッキがあちこちにあって、行楽に来たような人々が座っている。

 それなりにいい雰囲気だ。


 端には丸太で組んだ物見櫓のようなものがある。

 あれが展望台らしい。

 それにしても思った以上に近かった。

 ハイキングと言うからには一刻(1時間)以上歩くのかと思った。

 まあそれだとアルが大変だろうしこれでいいのかも。


「さて、適当なところに陣取るよ」


 空いていた六畳くらいのデッキの一つに荷物を置いて、それぞれ荷物を出す。

 俺が持っていた紙にくるまれていた物は、大きめのクラッカー風のものだった。

 そしてラインマインやアン先輩のバックからは色々と出てくる。


 まずは楕円形の大きいチーズ。

 いかにも肉の塊というようなハム、いやパストラミかな。

 そして何か木で出来た水筒のようなものが出てきた。

 あとは木のボールとかヘラとか切れ味良さそうな包丁とか。


「ちょっと水を汲んでくるね」


 ラインマインが木のボールを持ってすっと消える。

 彼女は強靱種だからその気になればスクーター並の速度で動けるのだ。

 すぐにボールの真ん中辺くらいまで水を汲んで戻って来た。

 そして木の水筒を開けて、白い液体を水入りのボールに注ぐ。

 更に木のヘラのようなものでかき混ぜた。


「これで飲み物も完成」

 どんな飲み物なのだろう。


「それでは皆でいただきましょう」

 そんな訳で昼食開始。

 パストラミやチーズの塊は包丁のようなナイフで切り分ける。

 それを大きめのクラッカーに載せて食べるのが食べ方らしい。

 早速真似して食べてみる。


 うん、美味しい。

 しっとりしていてうま味もしっかりある美味しい肉だ。

 それに本格的な感じのチーズとクラッカーを付けて食べるのだ。

 美味しくないわけは無い。

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