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進学先は異世界でした ~俺の異世界学園生活記  作者: 於田縫紀
#3 ちょっと小物を思いついた

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§18 実は横目で見ています

 湯滝で石鹸を使い髪から足まで全部一気に洗って流す。

 お湯のせいか石鹸の性質か割と洗い流しやすく肌に残らない感じ。

 だからシャワーより水量が少ない湯滝でも綺麗に洗い流せる。

 ただ髪が長いとギシギシしそうだな。

 その辺はどうしているのだろう。

 俺は髪が短いから気にならないけれど。


 なおこういった余分な事を考えているのは雑念を少しでも払うためである。

 効果はあまり無い。

 何せ水の音とともに級友の皆さんの声が聞こえる訳だから。


 取り敢えず洗い終わり、拭き布を取って身体を拭きながらラインマインを待つ。

 何せ着ていた服を洗ったから、その服で寮まで帰らなければならない訳だ。

 たとえ洗って濡れていようとも。


「洗い終わったよ。思い切り水分絞っておいたから」

 ラインマインが洗い終わった服を持ってきてくれた。

 自分の服を取って、引っ張ってしわを伸ばして着る。

 思った程冷たくは無い。

 相当しっかり絞ってある。


 洗い終わってきたアルとかメル、ヘラに服と拭き布を渡して、ラインマインが洗い終わるのを待つ。

 別にラインマインの裸をもっと見たいからじゃない。

 折角服を洗ってくれたんだし、待つのが当然だろう。

 とりあえず服を着たから下半身の膨張も見えないしさ。

 皆さん気にしていないとは思うけれど。

 ついでに俺とラインマインの学校カバンも持ってきておく。

 カバンというか、まあ肩紐付きの袋みたいなものだけれど。


 時間ギリギリくらいでラインマインが洗い終わってきた。

 用意しておいた拭き布を取り敢えず渡す。


「おいよ。あと服はこれ。荷物も持ってきておいた」

「ありがとう」

「いや、洗って貰ったのはこっちだしさ」


 俺が制服等を洗ったらここまで綺麗に水分を絞れない。

 この辺はラインマインの腕力とテクニック様々だ。


「そう言えば石鹸で洗った髪って皆どうしているの。ギシギシしそうだけれど」

「それはしょうが無いんじゃないかな。ヘラとか伸ばしている人は種油を薄めたのを塗っているって聞いたけれど」


 そうか、元の世界の椿油みたいなものだな。

 そう言えば髪をとかす櫛はあるけれどブラシは無いな。

 あれなら皮とか布とか木とかの素材で作れるだろう。

 そういうものを作ってみてもいいな。


 何も電気とか蒸気機関なんて大物じゃ無くてもいい。

 工夫できるところはどんどん出していこう。

 ヘアブラシの他に小物や便利用品も思い出したら作って試してみよう。

 そんな事を思いながらラインマインが身体を拭くのを何となく見ている。

 強靱種の血のせいかラインマインは発育が早め。

 身体つきも少し女性らしい感じだな。

 なんて思って、いかんいかんと思い直す。


 拭き終わったところで拭き布を受け取り、服を渡す。

「はいよ、時間が迫っているからさ」

 受け取った拭き布は回収箱へ入れてくる。


「ありがとうね。でも待っていなくてもいいのに。身体冷えるよ」

「強靱種ほどじゃないけれどそこそこ頑丈だし大丈夫。それにアルにまで待てとは言っていないしさ」

「一発で風邪を引きそうだよね」

 そんな事をいいながらラインマインも服を着終わる。


「さて、さっさと寮に帰ろう。身体が冷えるし」

「そうだね」

 そんな事を言いつつ二人で濡れた服で寮へ。

 男子寮の手前でラインマインと別れた。


「それじゃ、また明日」

「じゃあね」

 寮に入って気づく。

 思ったより身体が冷えていた感じ。

 慌てて服を脱いで乾いた服に着替えた。

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