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進学先は異世界でした ~俺の異世界学園生活記  作者: 於田縫紀
#24 私は知りたい

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§118 しつこい手紙

 昨日アムで買い出してきたパンを食べて朝食終了。

 テーブル代わりにしていた机の上を片付ける。

 流しに食器を持って行って軽く洗って干しておく。

 戻ったところで、片付けた筈の机上に新たな封筒を発見。

 こいつなかなかしつこいな。

 早速開けて読んでみる。


『上位中級学校裏の大穴底にある謎の構造物。カウフォードには他に三箇所以上あの構造物の入口が存在している。それこそ歴史の偽りの証明』


 つまりカウフォードには俺達が知っている遺跡以外にもあと最低二箇所、遺跡があるという事か。

 そしてそれをこいつらは知っていると。

 確かにそれはなかなか興味が持てる事実だ。

 それが真実ならば。


 それにしてもこの手紙の相手はどんな人物だろう。

 封筒はカウフォード総合学園共通のもの。

 つまり上位中学、上位高校、大學、高級大學、高級大學研究院共通の物。

 これらに出入りすれば簡単に手に入る。

 手紙の紙もカウフォード学園共通の罫線入り用紙。

 つまり手がかりはまるで無い。


 ただ俺は何となく大人では無い様な気がした。

 やり方が微妙に惜しい感じなのだ。

 一文だけ入った手紙作戦。

 これはそれなりに効果的だ。

 でも毎日一回の方がもっと効果的では無いだろうか。

 こんなにしょっちゅうくるようでは珍しさも薄れる。


 それに今の食事終了のタイミングで届いた手紙。

 差出人は俺と同じような学生とか生徒なのではないだろうか。

 俺と同じような時間で生活している。

 まあ手がかりとが少なすぎるからあくまでも想像だけれども。


 いずれにせよまだ何をしろとかいう指示の手紙は無い。

 つまり放っておくしかない。

 待てよ、俺にも対抗できる魔法は無いかな。

 記憶を辿ってみる。

 残念、この手紙の相手を特定できるどんぴしゃな魔法は俺には無い。

 近い魔法はあるけれど。


『対象識別!』

 この魔法には反応が無い。

 つまり俺が直接知っている相手でないことはわかった。

 つまりいつもの面子とか同じ一年生ではない。

 ちょっと安心。


 さて、取り敢えずは明日から始まる授業の予習でもしておこうか。

 実は一学期末のテスト、アルに負けたのが微妙に悔しかったりする。

 元々レマノの知識を持っていたのに負けたのだ。

 今度は実力でトップを奪ってやろうでは無いか。

 二位でも精励章バッチは貰えるけれど、どうせなら一位を目指したい。


 そんな訳で教科書を開いて予習に取りかかる。

 まずは俺の苦手な歴史からだ。

 何故かレマノの知識は歴史に関しては微妙に薄い。

 ひょっとしたらレマノは本当の歴史を知っているから偽の歴史を憶える気が無かったのではないか。

 そんな理由があったとしてもだ。

 試験のためにはこの歴史を憶える必要がある。


 そんな訳で俺は前十一県都市時代の部分を開く。

 この国が合議制として統一されるより前、まだ地方豪族による戦乱の時代だ。

 緑のスタニスラスが出てくる少し前になる。

 南部戦役は主要豪族による合議体設立後の話だから。

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