まだまだ俺は弱いです
俺が目覚めてから2日後、体力の回復した俺は、エリスと共にアルクの町を出てダンジョンに向かった。
アルクの町を出た俺たちは数回ほどモンスターと戦いながらも、順調に進み夜になったので野宿の準備をした。
野宿の準備をを終え、夜飯を食べているとエリスが話しかけて来た。
「シュウ君、本当に強くなったね。もうイノンシシなんて目じゃないね」
エリスが俺を褒めてくれる。なんだか嬉しい。
「ま〜確かに前よりはかなり強くなったけど、それでもまだまだだよ」
俺はそう言いながら、アリサが昨日言っていたことを思い出していた。
「アリサ、結局俺の魔力が上がった理由ってなんだったの?」
俺が町を出発すると言うアリサに、この疑問を聞いてみた。
「それは多分、お前さんの体がこの世界にやっと馴染んだからだ。なんせ普通なら赤ん坊でも出来る、魔力を体内で作ることが出来なかったかんだからな」
「それって」
俺はアリサの言葉に相槌すると、アリスはそのまま話を続けた。
「そうだ、お前さんが魔力石を飲み込んで体内に魔力を急激に入れた反動で、魔力を体で作ることができるようになったと言うことだ。全く、下手したらお前さんは死んでいたぞ」
「う、やっぱりか。確かにあの時は、身体中が熱くなって、死にそうになったっけ」
俺がその言葉に少し震えていると、アリサが俺に忠告して来た。
「シュウ、お前さん今は魔力を手に入れて天狗になっているかもしれが、その魔力量は精々10才の子供ぐらいしかないからな。そこら辺を間違えず、この前見たいに格の違う敵にには突っ込むなよ」
「それってどう言う」
「テレポート」
アリサは俺の声を無視しテレポートでこの場から消えた。
「マジかよ、俺メチャクチャ強くなったと思ってたのに」
そうして俺は現実を突きつけられたのだ。