布団の中
1月。鼻の先が寒い。時計は5時を過ぎた。もう起きて勉強しなければ。意思とは裏腹に体は動かなかった。でも、まあ、まだもう少し、布団にいてもいいじゃないか。それに、ほら朝日も見えていないし、しんと静まっていてまるで夜中のようだ。眠気を誘う。カーテンの隙間から出る空気がとても冷たい。暖房はまだ、入っていなかった。家族はまだ起きていないようだ。寒さを理由に私は布団に潜ったまま出られないでいた。リップをぬって保湿せずに寝たせいで、唇は乾燥していた。口を少し横に引くと、切れて血が滲んだ。今日はリップをむぬってから寝よう。起きてまだ回らない頭で、寒い部屋に震えながら着替えた。