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基礎集合

基礎集合(1)

作者: 酒井順

第1話 3つの疑問


Q「先生。

  今回から虚数がテーマですよね?」

S「うん?

  あ~。

  いや。

  虚数でも駄目なのだ」

Q「何が駄目なのですか?」

S「僕の知りたい事が説明できない」

Q「約束破った事になりますよ!」

S「ごめんなさい」

Q「どうするのですか?」

S「基本の確認がしたい」

Q「基本?」

S「先ず、知りたい事の確認だ」

Q「何なのですか?」

S「3つある。

  1つ目、何故、地球はこんなに複雑なのか?

  2つ目、何故、銀河系は円盤状なのか?

  3つ目、今、見えている宇宙は実像なのか?」

Q「1つ目について、疑問があります。

  その複雑性は、人も含むのですか?」

S「いや。

  取り敢えず、人の意思や意図抜きで考えたい」

Q「2つ目について、疑問があります

  円盤状だと拙いのですか?」

S「そうではないのだ。

  円盤状に構成される理由を知りたいのだ。

  宇宙が、均一に同型をとるのなら、問題ないのだが…

  太陽系を1つとっても、構成される法則が見つからないのだ」

Q「3つ目について、疑問があります。

  宇宙は、虚像だという事?」

S「違う。

  観測方法が、どの程度信頼できるのか?

  分からないのだ。

  宇宙を観測するために、こっちから出向く事は出来ないのだよ。

  宇宙から発信されている情報から推測するしかないのだよ」

Q「発信されている情報は何?」

S「例えば、光。

  そして、X線。

  でもね、これらは、何億年、何十億年かけて地球に辿りついた情報なのだ。

  その間に、他のものから干渉を受けている可能性が高い」

Q「先生は、信頼度が低いと考えているの?」

S「そこだ。

  分からない」



第2話 遺伝子


Q「先生は、どうしたいの?」

S「そこだ。

  おかしいとか、言っていても始まらないから…

  自分で考察したい」

Q「かっこいい~。

  か、バカだね」

S「誉められているのかな?」

Q「ところで、疑問は3つだけでいいの?」

S「いや。

  数えきれないくらいある。

  でも、数えている間に数えられなくなる」

Q「順番に行きましょう。

  どれから?」

S「一番興味があるのは、遺伝子。

  これは、法則で作る事が出来るのか?

  何者かの意図が入っているのか?

  皆目、見当がつかない」

Q「どうするの?」

S「僕流でアプローチするしかないね」

Q「先生流があるの?」

S「無い。

  これだけは、断言できる。

  でも、数字の疑問で気付いた事がいくつかある。

  それを、土台にしたいのだ」

Q「先生、1つ目を考えている途中で終わるかもね」

S「それが、本望なのだ」



第3話 情報


Q「先生。

  最後まで、お付き合いします」

S「有難う。

  朗報もあるのだ」

Q「何ですか?」

S「遺伝子情報は、有限個だ…

  今のところ」

Q「今のところ?」

S「遺伝子は、突然変異を起こすらしい。

  うん。

  これが、突破口かな?」

Q「先生。

  脇道に入り掛けています」

S「いかん、いかん。

  分かっている事を整理しよう。

  ある次元に自分がいる時、知る事のできる情報は、隣しかない。

  そして、自分は基準を持っている。

  けど、自分はその基準を知る事は出来ない。

  基準1の1次元にいる7さんは、6と8しか知らない。

  7さんは、自分が7である事を知らない。

  うん?

  セルオートマトンに近付いた。

  これだけでも、駄目なのだ。

  やはり、基礎集合の概念が必要だ」

Q「先生。

  この話、ここで終りですね」



第4話 条件


Q「異論ありますか?」

S「大いにある。

  基礎集合に必要な条件を考えよう。

  1つ目、単純質。

  2つ目、複雑質。

  3つ目、収束質。

  4つ目、拡散質。

  5つ目、自由質。

  6つ目、阻害質。

  こんなところで、いいでしょうか?」

Q「先生…

  やはり、終りですね!」

S「いや。

  自信は無いけど、これで行けると思う。

  問題は、表記の仕方だ。

  それに、論理展開だ」

Q「先生…

  先に進んでいるの?」

S「これから、進むのだ」



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