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爽やかな学校生活

作者: らすく

 今年で私は就任三年目、とある高校の教師である。自分で言うのもなんだが、職務には熱心な方だと思う。昨年度は副担任だったが、必死に担任をサポートしたことが評価されてたのだろうか。私は担任を受け持つ事となったのである。

 「みんな、このクラスを受け持つこととなった滝川だ。よろしくな。」

 私の挨拶に対しての反応は、まちまちであった。しかし私は見逃さなかった。

 「結構イケメンだよね。」

 「うんうん。」

 そのようなやり取りが、女子生徒の間から聞こえてきたのである。これは良い事だ。少なくとも私は女性生徒に好感を持たれている傾向にある、はずである。まあその分、男子生徒から嫉妬に近い感情を持たれてしまうリスクもあるのであるが・・・。しかしそんな事を、今から案じていても仕方がない。自分としては、丁寧に生徒の指導に取り組めばよいのである。その結果に対して考察すれば問題が無いのである。

 

 私は自分自身の視線の持って行き方にも、十分に注意を払っていた。今の自分の気持ちを正直に言おう。ハッキリ言ってこの立ち位置は目の保養・・・、いや目に毒・・・、いや危険なのだ・・・。

 相変わらず女子高生のスカートは短い・・・・。別に短いのは本質的な問題では無いのであるが・・・。真にしつこい様であるが、あえて率直に言おう・・・。

 ===== こいつら挑発しているのか =====

 いやもう、そうとしか表現できないのである。見えるか見えないのか、際どい女子生徒はまだセーフである。情状酌量の余地はまだある・・・。多分・・・・。でも・・・・。

 ===== いや見えてるよ =====

 そう・・・。見えているのである・・・。下着が・・・・。・・・まあこれでもまだ考え方によっては情状酌量できうる・・・。この私のギリギリの譲歩によって・・・・。その譲歩の条件とは・・・。

 ===== 清純な感じ =====

 そう・・・。あくまでも清純でなければならない・・・・。大人の女性が着ないような、シンプルな下着・・・。であれば、ガサツな子供の粗相である、と許そうではないか・・・。この私が・・・。

 だがどうしても譲歩できない輩がいるから、困ったものなのである。それは一言で言うと・・・。

 ===== ドスケベーな下着 =====

 そう・・・。もう清純さを完全に失った女性の着けるような下着・・・。そんな下着を見せつけてくる輩なのだ・・・。そうだ。最早これは故意としか解釈できないのである。だからその派手な下着の女生徒の股間に、不覚にも私の視線は釘付けとなってしまっていたのであった。

 だがこれは不可抗力である。自分の視線の先に、無防備な若い乙女(!?)の下着があれば仕方がないはずなのだ。うん、きっとそうだ・・・・。(納得)それにこの私は教師である前に、一人の青年だ。性欲が無い方が、むしろ心配なのである。だから自分の視線は健全なのだ・・・。しかし・・・。

 ~~~~~ バッ ~~~~~

 唐突に彼女の股は閉じられたのである。しかもその女生徒は同時に突き刺さるような強い視線を、この私に向けてきたのである。(まあ、当然だわな・・・。)

 (迂闊だった・・・。)油断すべきでは無かった。これでこの派手な下着の女生徒からは、マイナス評価をされてしまったことであろう・・・。(まあ自業自得であるが・・・。)

 (くそっ・・・!)

 これは授業の内容で挽回する他に、手段は無いのである。気を取り直して私は、授業を進行することに集中したのであった。まあこの派手な下着の女生徒が真面目に授業を聞いてくれるかは、怪しいのであるが・・・。これもまた私の偏見であることは、改めていう事は無い・・・。


 「で、この公式が当てはまるわけだ。」

 自分の専門はは数学である。担任の仕事だけでなく、数学の授業にも真剣に取り組まねばならない。肝心の教科の指導力に疑問を抱かれては、全てにおいてマイナスに働く。たとえ人格者として振舞ったとしてもである。それはただ人が良いだけの、無能な人間のレッテルを張られるだけなのである。

 それ故に私は、自分の授業には細心の注意を払っている。事前の予習には毎回深夜に及ぶくらいである。時間外の労働とはいえ、本番がスムーズに過去ぶ事を思えば安い労力なのだ。これで自分が信頼できる教師と生徒と上司に認識されるのであれば・・・。

 そして淡々と授業は続いて行った。特に生徒に質問されることもなく・・・。本当にこんな状況が続けば楽勝なのだが・・・。

 ===== キーンコーンカーンコーン =====

 ガタガタと騒がしく椅子が動く。

 「起立、礼。」

 無事に授業が終わった。

 (ふう。)

 ホッと一息である。しかし・・・。

 「あの先生。」

 「ん?」

 一人の女性生徒が声を掛けてきた。

 「あの・・・。」

 「なんだい?」

 私もまだ若い青年である。いきなり若い女性に声を掛けられたら、それなりに緊張する。

 「先ほどの授業の内容で質問をしてもいいですか。」

 彼女は少々申し訳なさそうにモジモジしながら、この私に質問を申し込んできたのだった。それがとても素朴な感じがして、初々しかったのであった。先ほどの派手な下着の女生徒とは雲泥の差である。

 「うん、いいよ。どのへんだい?」

 教師冥利に尽きるとは、この事でなかろうか。自分は生徒に信頼されている。その一つのステータスと言えるのではなかろうか。

 「わかったかい?」

 「はい。本当に有難うございます。」

 彼女はパコぺコと丁寧にお辞儀して去って行った。その様子を見て、真に初々しいと感じるのである。あの女生徒は、とても真面目に授業に取り組んでる、と伺える。これで好感を持つなと言うのが無理なものである。しかしその時は、私は気が付かなかった。この状況が自分に取って、好ましくない方向に変化する、という事を・・・・。


 「で、こうゆう訳だ。」

 授業にも慣れてきた。もう緊張をする事はない。スラスラと言葉が出てくる。しかし・・・。

 ===== キーンコーンカーンコーン =====

 「起立、礼。」

 今日も無事に授業は終わったのだが・・・。

 「先生!お願いします!」

 すっかり明るくなった、あの女子生徒がきた。もう彼女は毎回授業後に、私に授業の質問をしてくるのだ。もう彼女に指導するのは、慣れてきたのだが・・・。

 「今日も有難う!先生、またね!」

 女子生徒は、もうすっかり私に対して打ち解けたのだった。このことは別に悪い事とは、一見思えないのであろう。しかし、である。もう私は分かってしまったのである。この女子生徒の本来の目的がなんであるのか、という事を・・・。


 「理子って、ホント積極的だよね。」

 「あのイケメン先生、タジタジだよね。」

 (・・・・・・・・!!)

 ある時に廊下で、女生徒同士のヒソヒソ話が私の耳に入ったのであった。・・・・確かに思い当たる事はある。彼女らが言う、理子とはいつも私に授業の後に毎回質問してくる女子生徒だ。最初は彼女は真面目に数学の勉強をしているのだ、と思った。しかし・・・、それは違っていた。何回も質問に答えているうちに気が付いてしまったのだ・・・。理子は授業の内容が分かっていて、あえて私に質問をしている事を・・・・。

 つまりこうゆう事だ・・・・。この私を、あの女子生徒は、教師としてではなく異性としてみていたのである。

 ~~~~~ これは由々しき問題である ~~~~~


 (ふう・・・。)

 数日が経過して私は休日を迎えた。しかし今日は大切な日なのだ。私は身支度を整え、外出した。

 「よう。」

 背後から声が聞こえた。即座に私は振り向いた。

 「・・・・。」

 そこにはサングラスを掛けたクタクタのジャージを着た、いかにもガラの悪そうな男が立っていた。


 「久しぶりだな。」

 「ああ・・・。」

 その男と私は、最寄りの喫茶店にいた。彼は私の小中学校の同級生である。そこで私は男と、なるべく手短に話をした。何故なら、なるべく男といるところを、他人に見られたくないからなのだ。まあここは私の地元であり、勤務している高校から割と距離があるので生徒には遭遇しない、と思うのであるが・・・・。


 <<<<< さらに数日後 >>>>>

 あの女子生徒は学校に来なくなった。もう彼女が自分から軽々しく、私に声を掛けてくることはあるまい。そう遠くない未来に、彼女は自ら退学する事であろう。私は先日の地元の同級生に依頼して、あの女子生徒を強姦させたのだ。女性生徒を凌辱する写真を何枚も撮影したそうだ。彼女が警察に訴える可能性は低いだろう。

 これで良いのである。多くの生徒たちに安心して学校生活を送ってもらうべく、私は一人の女子生徒を犠牲にした。

 これは必要悪である。

                    

                  ~~~~~ 爽やかな学校生活 ~~~~~ <完>


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