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 悪い事に花には少しの金があった。

 花は人目を引く見た目をしていたから、デートの誘いは引きも切らなかった。

 相手は喜んで金を出した。

 だから、普通に働いていても金が貯まった。

 定期預金に貯蓄。

 何をトチ狂ったのか、彼女はそれを全額珍保にあげても良いと思っていたのである。

 だから、花はすぐに珍保のもとを訪れた。

「デートに誘って高くてオシャレなお店でご馳走してくれて。それで俺のモノになれ。辟易してるの。僕金がないから会えないよ。そんなひと、初めて。ああ、なんてかわいいのかしら!」

 もう、正気の沙汰ではなかったが、彼女は本気だった。

 珍保のせいで清貧に喘ぐ元妻が会いに来れない時にフェアじゃない、とも思ったが、花は衝動を抑えられなかった。

 初めて履いたスタッドレス。

 交換が済むと同時に、走り出す。

 今頃先生、スノーボードインストラクターのアルバイトしてるはずだわ。

 予約は入れた。

 かわいいウェアに道具一式。

 お願いします(珍保せんせ!)

 ああ、このくたびれ具合。

「スノーボードは板です。ぶつかったら、痛いよね、板だけに。あいたたた、って…」

 他の受講者から失笑。

 きゃあ、珍保先生だわ。

 目の間に、珍保先生がいらっしゃるの!

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