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悪いことするなよ

作者: あーくん

三人はどんな悪いことをするのか?


 夏休み直前、先生が教壇に立って言う。

「お前ら、夏休みだからってハメ外したり悪いことしたりしたら、大変なことになるからなー」

みんな「分かってます」と心の中で呟いた。


 夏休み1日目。俺たち3人は勉強もせずに遊びに来ている。

サッカー少年の丸太が言う。

「俺たち絶対悪いこと出来ないよな? あの先生怒らせたらやばいもん」

「そうだな」

「え? あの人怖いの?」

何も知らない鼻水丸が不思議そうにしている。

「だってあの人、怒らせると怖いらしいぞ? ヤンキー泣かせたんだってさ」

「そうそう」

「あっ、それ、知ってる」

「知ってんじゃねえか」2人でツッコんだ。


 夏休みも中盤に入った頃、丸太からのLINEが来た。

(夜遊びしない?)

何言ってんだ、と思った。勉強で疲れてるのか?

それからすぐ鼻水丸からLINEが来た。

(夜遊びしない?)

お前ら、同じこと言ってんじゃねえか。

俺は2人に返信した。

(バレたらヤバいぞ?)

既読無視された。


 結局俺たちは昨日まで何も悪いことをせず、特に思い出をつくらず今に至る。

夏休み終了3日前で思った。

楽しいことしたい。別に夜遊びしてもバレなければいいんじゃねえかと。

そういうわけで深夜11時、今ファミレスで遊んでいる。

店内は静かだ。流石にこのタイミングであの鬼教師と出会わないだろう。

丸太がスマホを見せる。

(後ろ見て)

メモ書きにこんなことが書いてあった。

僕はすかさず後ろを見る。

普通に美人がお茶を飲んでいた。ほっこりした。

今度は横にいた鼻水丸が肩をとんとんした。

「何?」

鼻水丸が指を向けた先には、紛れもなく先生がいた。

ラーメンをすすってる。

「逃げるぞ」

俺たちは出来るだけ気配を悟られないように帰った。


 夏休みが明けて、二学期が始まった。

異変があった。何かがおかしい。俺たちが全員揃ってもあの先生が来ない。

ちなみにあのことはたぶんバレてないのでセーフだ。

代わりに副担任が来た。

「えー、大変なお知らせがあります。担任の鬼谷(おにたに)先生のことですが、夏休みが

開ける直前、万引き、食い逃げ、強制わいせつ罪など複数の罪が明らかになり逮捕されました」

あいつ何しとんねんと思った。

まさかの先生が悪いことをしてるパターンでした。

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