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第5話 説明

 私は帰宅して一旦睡眠を取る事にしました。どんなに魔力で体力を誤魔化しても身体には嘘を吐けない様です。そうして起きた後に軽食を摂った後セレナさんのお弁当を持って洞窟へと行きます。


「おはようございます。セレナさん!」

『おはよう。セルリア……随分と気合いが入っている様だな?』


「はい!気合いと覚悟を固めて家を出てきました。遺書も机の中に入れて来てます!」


 そう、私は今日死ぬかもしれない。そのくらいの覚悟で私はいまセレナさんと向き合っています。


『……セルリアのその覚悟の理由聞かせて貰えるんだよな?』

「はい、治療のやり方が分かりましたので、1つ1つ説明させて頂きます。」


 私は大きく息を吸ってゆっくり落ち着いて話します。


「まず、この矢は対ドラゴン専用の呪いがかけられています。そしてこれを外すのには手順がかかります。」


『そうなのか……どのくらいかかるのだ?』

「1本取るのにそこまで時間はかかりません……しかし私の魔力を結構使います。本によるとこの矢を作るのに10人の魔術師が(まじな)いをかけているようですので……それを1人で解くのには凄く魔力を使うと思ってた方がいいかと。」


『つまり、セルリアにとっては命をがけという訳だな。』

「はい……ですが、もし失敗したらセレナさんも死にます……」


『それは分かっている。この矢が抜けぬ事が分かった時から覚悟はしていた……』


 セレナさんは目を細めて私が思っている事も察してくれている様でした。ですが敢えて聞きます。医者として回復魔術師として……


「セレナさん……私にあなたの命……預からせてくれますか?」

『無論だ。ここ数日の勉強をしかと見てきた。他の者よりも信頼出来る。セルリア……お前にワシの命預けたぞ。』


 その言葉だけで充分でした。私はセレナさんの背中に乗り地面から1番近くに刺さってる矢の場所へやって来ます。


「恐らく凄く痛いと思いますので痛覚麻痺の魔術と睡眠魔術をかけますね。次に起きた時には堪能が1つ戻っていると思います。」

『では、期待して眠りに着くとしよう。』


「もし失敗したら天国で私を食べて下さい……それくらいしか償えないので……」

『……では、失敗した時は美味しく頂くとしようかのぅ。』


 何か意味深な言い方だった気がしましたが、気にせずに痛覚麻痺の魔術と睡眠魔術をかけます。そうしてセレナさんが眠ったのを確認してから直ぐに呪解を始めます。




 まず私は1本の矢に手を伸ばします。しかし……


バチッ!


 いきなり電撃が飛び私の手を弾いたのです。


「なるほど……ここからもう始まってるのね……」


 恐らくドラゴン以外の者が呪解しない様にしたトラップなのでしょう。ですがこの程度の魔術ならば解けます。


「魔力同期……汝の敵に有らずこの守りを解け。」


パリン……


 音を立てて壊れたトラップを見て改めて矢に触れます。


「うっ……」


 私は吐き気を催しました。ここまで酷い呪いは初めてだったからです。ですがこの手を離すわけにはいきません。力が抜けそうな手に力を入れて呪解の言葉を読み上げます。


「人は龍を怨まず、龍も人を怨まず歩みよる事をここに誓います。故にこの呪いに意味はない……」


 まだ途中にも関わらず手がすでに赤く焼け爛れていました。物凄い痛みを伴いつつも私は言葉を続けます。


「呪いを解く必要は示しました。我はこの者を赦す者なり……名は、セルリア・ハーネス。」


 そこまで言ってようやく1本目の矢が抜けました。抜けた矢は黒い灰となって消えました。


「こ……これを後7回……」


 1本目だけで私の手はボロボロでした。回復までに少し時間がかかりそうです。でも、まずはやることがあります。


「ヒール!」


 そう、私がまず試したかった事、それは回復阻害が消えているのかの確認。しかしまだ回復魔術は効かないようでした。そして私は焼け爛れた手を見ます。


(もう1つくらいなら……)


 私は自分の手にヒールをかけます。そして次の矢に手をかけます。


「ふぅー……」


 一度大きく深呼吸……今の私に出来る事を考えて全力で行う。その事を頭に入れて私は呪いの矢を抜きに行きます。


 まずは矢の結界を解きます。その後また矢を握ります。


「ぐっ……」


 またも吐き気を催しましたが、先程よりは苦しくありませんでした。慣れたからでしょうか。


 そして同じ呪解の言葉を唱えます。しかし、今回は矢が抜けた後、私の脳内にある映像が流れてきたのです。





「いいか、セレナよ。我々の力は膨大だ。だからその力を無闇に使う事はならんぞ。」

「分かっております。ですが今の世は戦乱になりつつあります。特に人間共は血の気が多く我々を狩ろうとしております。それでも力を使ってはならないのですか?」



(これは……セレナさんの記憶……?)


「そうだな。しかし我らが本気を出せば人間はひとたまりもない。だから数百年もの間共存出来ているのだ。」

「分かっています。しかし……開戦へという動きを見せてる輩もおります。その時私はどちらに付けば……」


「セレナはまだ20歳かそこらだったのう。まだまだ深く考える必要はない。その時になったら自分の信じた方につくといい。」


 そこで回想が終わりました。すると途端に私の意識も薄くなってしまいセレナさんの背中で眠ってしまうのでした。

 ここまで読んで頂きありがとうございました!次回更新もお楽しみに!


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そして感想ありがとうございます!とても活力になってます。まとめてになりますがありがとうございます!

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