第39話 思い思われ……
「全く……アンタって子は目を離すと何するか分かったもんじゃないわね。」
「はい……」
私は何故か正座させられてお説教されていました。
「いい、まずは付き合ってからお互いの事を分かってその後に結婚とか考えるの、何でいきなり嫁なのよ!何段飛ばしたのよ?」
「ええーっと3段くらいですかね?」
「真面目に答えない!」
答えたのに怒られるという理不尽を受けてしまいました。
「それでどうするの?」
「どうするというと?」
私は質問の意図が分からず聞き返してしました。
「あの子と結婚するんでしょう。どこに住むとか決めてないの?」
「……考えてませんでした!どうしましょう!」
「全くもう!少しは後先考えなさいってあれほど言ったでしょーが!」
「ひいいー!」
幸せの気分が一変して不幸になりました。
「それで、これからどうするの?」
「これからですか?」
私は何の事か分からず聞き返してしまいます。
「結婚するんでしょ?住む場所とかは決めてるの?」
「いえ、まだ先の事ですから。まずは両親に話してからです。」
「全く、ご両親は驚くでしょうね。」
「ですね……」
少し間を空けてから2人揃って笑い始めました。
「まぁでも、良い事なのだからまずはおめでとうだったわね。おめでとうセルリア!」
「あ、ありがとうございます!」
そうしてタイミングよくルミさんが入ってきました。そこで私は交代して部屋をでて行きました。
セルリアが部屋を出た後、私はルミと少し話をした。
「ねぇ、ルミ……」
「なんですか先輩?」
「あの子……結婚するだって……」
「……えっ?」
私の言葉に信じられない様な声上げたルミ。
「あの子ってセルリアがですか?」
「ええ、そうよ。お祝いしないとね……」
「せ、先輩はそれで良いんですか!?」
「良いも何も……あの子が選んだんだから……」
私は言いながらも泣き出してしまう。
「私に……もう少し勇気が有れば……言えたでしょうけど……なかったのよね……あのドラゴン少女にはそれがあった……」
私は負けた理由をポツリポツリと話した。まるで言い訳をする様に……
「そんな!まだ諦める必要はないですよ!」
「諦めないといけないのよ……もう勝負にもならないんだから……」
「そんなの先輩らしくないですよ。」
「ルミの方こそ慰めてくれるなんてらしくないわよ。」
「……」
「……」
もはや八つ当たりになってしまったので少し黙っていると……
「先輩が弱気とか気持ち悪いので早く復活してくださいね。」
その言葉に私はルミがまだ危険地帯にいた為そのまま捕まえて酷い目に遭わせてあげた。
ここまで読んで頂きありがとうございました!
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