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第37話 嫉妬

 私が先輩の病室にいるとセレナさんが息を切らして入ってきました。


「セルリア!」

「うわっ!ど、どうしたんですか?セレナさん⁉︎」


「す、すまん……少し話がしたかったんじゃが……」

「あー……はい……」


 といわれましても……今は先輩の身体を拭いてる途中でした。流石にこのままいく訳にはいけないので終わらせてからにします。


「すいません……少し待っていてもらえますか?」

「う……うん……外で待っておるぞ。」


 あんなに余裕のないセレナさんは初めて見たので驚いていると先輩が声をかけてきました。


「アンタ……結構タラシだよね。」

「ん?タラシってどういう事ですか?」


「天然小娘め!ほら、早くしなさい。私が風邪引いたらどうするの?」

「す、すいません!」


 私は急いで先輩の身体を拭くのでした。そして私が病室を出る前にカスミ先輩から声がかけられた。


「セルリア……」

「はい?」


「……私の事は気にしなくていいからね……」

「……は、はい。」


 何か含みのある言葉に疑問を抱きつつも私は返事をして部屋を出ました。



 外ではセレナさんが少し暗い表情で待っていました。


「お待たせしました。」

「うん……外へ行かんか?」


 私は頷いて一度外へ出ました。するとセレナさんはドラゴンの姿になりました。つまり誰にも聞かれない場所へ行こうという意味です。私はセレナさんの背中に乗るとセレナさんは空へ飛び立ちました。






「セルリア……さっきは悪かったな……」

「えっ?」


「我が無神経だった。お主と我とでは生きる時間が違う。我にとってはほんの一瞬だがお主にとっては長い人生じゃ。そして我より先に老いていなくなる。」


「そう……ですね……なるべく長生きしようと思います。セレナさんが寂しくない様に……ですが……」


 私はそこで言葉を詰まらせた。改めて口にしようとすると私はなんて心が狭いのかと思えてしまったのだ。


「どうした?」

「私は……私が死んだ後セレナさんが他の方と一緒にいることが嫌だったんです……」


「そうなのか?」

「はい……ごめんなさい……私はこんなにも心の狭い人間だった様です。」


 私はらどうやら相当心が狭く嫉妬深い人間の様です。するとセレナさんは豪快に笑いました。


「はっはっはっ!そうかそうか!セルリアがそれほど我の事を思ってるとは知らなかったわ。よし!ならば我の嫁になるが良い!」

「えっ…………?ええーーー⁉︎」


 私は一度凍りついた後、正気に戻り絶叫するのでした。

 ここまで読んで頂きありがとうございました!

次回もお楽しみに!

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