第35話 不安
セレナさんの背中に乗って空を飛んでいるとセレナさんから声をかけられました。
「のぅ、セルリア。」
「なんですか?」
「お主はこの一件が終わったらどうするのだ?」
どこか寂しそうに聞いてくるセレナさん。
「そうですね。セレナさんはどうするんですか?」
「今はお主に聞いているのだが?」
はぐらかそうとしましたがダメでした……
「私は……あまり考えていませんでした……ですが、あの病院にはもう戻れませんので。実家に帰った後、旅に出ようかと思ってます。」
「旅……か?」
「はい。私にしか出来ないお医者さんになりたいんです。その為には世界を見て周りたいのです。」
「そうか……1人で行くのか?」
「えっ?セレナさんは付いてきてくれないんですか?」
「えっ⁉︎付いて行っていいのか?」
「勿論です!セレナさんの病気が完治した後言ったじゃないですか。私の側に居たいと……でしたらセレナさんが飽きるまで私の側にいて下さい。」
「うむ!ならばお主が死ぬまでずっと側におるぞ!」
「え、そこまでしてもらうのは流石に……」
「良い良い、人の寿命など我からすればほんの一瞬に過ぎんからのぅ……」
「そう……ですよね……」
私は少し悲しくなりました。当たり前の事ですがドラゴンは私たち人間よりも長生きします。そんな当たり前の事なのに私が死んだ後の事を考えてしまったのです。
「むっ?我何か嫌な事言ったか?」
「えっ?な、何故ですか?」
「今のセルリアの顔は今まで見たことの無いくらい暗い顔をしたからのぅ。心配になったのじゃ。」
どうやら私は顔に出るタイプの様です。
「だ、大丈夫ですよ……気にしないで下さい。」
「そ、そうか……」
(我……拙い事言ったかのぅ?)
セレナさんから降りて私はカスミ先輩の病室に向かうことにしました。今はセレナさんに顔を見られたくなかったのです。
カスミの病室……
今私の病室にはルミが来ている。相変わらず私は動けないでいたが話し相手がいる分気が紛れていた。
「ねぇ、ルミ……あの子はこの一件終わったらあの子はこの病院に戻ってくるかしら?」
「戻ってくるんじゃないですか?腕は一流なんですし何よりあの人自身は人を救いたいというのがポリシーですから。」
「そうよね……」
ルミの言葉に私は妙に安心した。
「それよりも先輩は早く元気になる事が最優先ですよ。」
そう言って彼女は夕飯を私に食べさせてきた。今ではスプーンすら持たないくらい筋力が落ちている。本当に早く治さないとと気合いを入れて口に運ばれたお粥を食べるのだった。
半分を食べ終えた頃誰かが扉をノックしてきた。
「誰ですか?」
「私です。セルリアです。」
「?……入っていいわよ。」
何処か元気のない声だったが私は構わず部屋に入れる事にした。そして第一声が……
「先輩……1000年くらい長生きできる方法はありますか?」
これだった……
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