第29話 メモ
今週は少し短めです。
そのまま研究を続けた私は気がつくと2日という時間が過ぎていました。
「お主は本当にタフだのぅ。」
「セレナさん!おかえりなさい!」
「また徹夜で没頭しておったのだろう。ほれ疲れが取れる干し芋じゃ食え。」
「ありがとうございます。ですが徹夜はしてませんよ。しようとしたらカトレアさんに止められて無理矢理休まされました。」
「そうか……ならばいいのだ。」
安心した顔をしたセレナさん。しかしその横からボロボロのカトレアさんが現れました。
「良くないわ!貴様何故セルリアの寝相が悪いことを説明しておらんのだ!」
「おお、カトレア。その様子だとボコボコにされたな。」
「貴様!やはり知ってて言わなかったな!おかげで10人負傷したんだぞ!」
「10人か……我がボコボコにされたがやはり強いな!眠ってる時のセルリアは!はっはっは!」
「笑えんわー!しかし……あやつは眠ってる時だけ戦闘力が跳ね上がるのか?」
「みたいだな。気配を察知して攻撃してくる様だ。あれは天性の魔法の様だな。」
「天性だと?」
「そうとしか考えられん。気配を感知して攻撃してくる。そんな魔法は聞いた事すらないのだ。最早新種の魔法じゃ。」
「それが天性のものだと?」
「そう考えるのが妥当じゃろう。」
「……まぁいい。それで何か分かったのか?」
「おぉーそうだったな。これを渡さねばな。」
セレナさんが渡してくれたのは紙の束でした。そこには化学式と成分表と分子構想図がありました。
「これは成分の化学式ですね。」
「こっちは分子配列だな。罪人共に書かせたのか?」
「いや、あやつらは今は子竜達のおもちゃでな。取り上げるのも酷だから奴らの頭を覗き込んでその中で見たものを片っ端から書き上げた。これを書き上げるのに少し時間がかかってな。遅くなってしまったのだ。」
「その代償が我らの兵士という訳か……有り難く使わせてもらうぞ。」
「お主、最近我に対して非礼ではないか?」
「気のせいでしょ?セレナ様。」
真面目な顔をしているけど目が笑っていた。カトレアさん。それに対して凄くお怒りのセレナさんでした。
ここまで読んで頂きありがとうございました!
次回もお楽しみに!
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