第24話 添い寝
私とセレナさんはカトレアさんに貰った解毒薬を貰ってすぐに
先輩の元へ戻りました。そして何とかカスミ先輩は一命を取り留めました。しかし……
「歩けないのか?」
「はい。すでに薬が下半身の神経を蝕んでいまして本来ならば自然治癒という形で古い細胞を新しい細胞が治して行くのですが、回復阻害の影響で新しい細胞が作られなかった為に細胞と細胞の間に空間が出来ていてスカスカの状態です。」
「そうか……治す方法はないのか?」
「再生医療をしてみようと思います。」
「再生医療?」
「はい、先輩の細胞を取り出しまして、その細胞1つを呪解して複製するんです。まだ研究段階ですが、今は何でもやってみるしかありません。」
「そうか、ではカトレアには何と伝えておくか?」
「カトレアさんの所へは私も行きます。エルフさん達の研究も気になりますから。ですがその前に禁書を探してきます。手がかりになる物は集めておいて損はありませんから。」
「そうか。ならば我も手伝おう。というか……セルリアは寝ていろ!もう何徹目だ?」
「まだ3徹です。問題ありません。それにセレナさんではどの本が良いかは分からないと思います。だから……」
「ぬああ!もう良い!我と休むぞ!休まんとセルリアも我も持たん!セルリアが休むまで我も休まんからな!」
ここまで言われては流石に従うしかありません。少し休む事にします。
「安心しろ。その間はルミ達に探して貰う様にしてある。」
「達……ですか?」
「ルミの奴はなかなか交友関係は広いようじゃ。其奴らにも手伝って貰って分担して日常業務とカスミとやらの介抱を交互にやっておる。だからセルリアは少し休んで良い。」
「そうなんですね……あまり話した事ありませんでしたのでそんな事知りませんでした……」
「ん?話した事なかったのか?」
「はい、プライベートでは殆ど話すことがありませんでしたね。」
「セルリアは根っからの仕事人間なんじゃな。まぁ良い今は休め。」
セレナさんに言われるがままに私はそのまま休む事にしました。そして眠る前はやっぱりぐるぐる巻きに縛られるのでした。
「あれ?何で?」
「いやいや、セルリア忘れたとは言わせんぞ。お主の寝相で我がどんな悲惨な目に遭ったのかを。」
「部屋なら他にもありますが?」
「寝るまで見張っておかんと抜け出す可能性があるからな。」
「もぉー!心配症です!私だって疲れていればすぐ寝ますよ!」
「……ふはは!セルリアも怒ることがあるのだな!」
「むぅー……何を笑ってるんですか?私は怒っているんですよ!」
「いやな、お主もやはり人だと思ったのだ。」
そう言うとセレナさんは私の頭を撫でてくれました。何だか子供扱いされてる気分なのでそっぽを向いてみます。
「子供扱いしないでください……」
「なんじゃ照れてるのか?」
「照れてないです!怒ってるんです!」
「そうか、そうか!だが、どちらかと言うと喜んでる様にも見えるがのぅ。」
「もう!知りません!」
私はふて寝する事にしました。それでも私の横でセレナさんは一緒に寝て居てくれました。やはり優しい方の様です。
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