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浦川 日歌里ノウラジュウニシ【side:U】

地割れ

作者: 歌川 詩季

 白夜⇔極夜


だそうです。

 此処(ここ)で太陽が輝くとしたら

 それは厚く覆われた その奥

 いまは (たぎ)りを(しず)めて

 (くら)い奈落で 炎を脈うたせている


 此処(ここ)で雲が泳ぐとしたら

 それは(とどこお)った流れの そのなか

 深く層を成し

 星屑のように(きら)めく石たちを ()みこんでいる



 此処(ここ)では 雲が雨を降らせることがないかわりに

 雲を払う風も吹かない

 極夜(きょくや)のように閉じきった ()かずの岩扉(いわと)(ひら)くものが

 もし あるのだとするならば

 闇雲(あんうん)を斬り裂く 一閃の雷光にほかならぬ


 まるで かえす刀のごとく

 (いく)つも折れた軌跡を(えが)きながら

 白刃(はくじん)は黒き雲を断ち 厚い岩扉(いわと)をこじ()ける


 見たか!?

 大きく裂かれたた口から(のぞ)

 鮮血のように吹き出しそうな (あか)い炎を

 奈落の底でも絶えることなく

 脈うちつづけていた この惑星の(たぎ)りを


 ()かずの岩扉(いわと)を 斬り裂いてこじ()ける

 雷光のような亀裂

 大地にそれが疾走(はし)るとき

 奈落に眠っていた(たぎ)りが 鮮血のように吹き出して

 朝焼けと夕焼けをいっぺんに燃やしたような

 (あか)い炎に地表は包まれるだろう

 対地疾走型!!


挿絵(By みてみん)


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【同一課題作品】
星の中身は甘い夢
作者:日浦海里先生
― 新着の感想 ―
[一言] 天の岩戸をこんな感じで割いたなら 本当に鮮血が吹き出したんだろうか なんて、詮無いことを思ってしまいました。 極夜の明かずの岩戸というと どうしても天の岩戸が浮かんだもので。
[一言] 地割れという言葉だけだと地味になってしまいそうなところを、力強い表現で鮮やかに描かれていてさすがだなと思いました。 子どもの時、図鑑でマグマを見て、怖いと思いながらもなんだか惹かれてしまって…
[良い点]  まるで、創世記もしくは最終戦争の情景のよう。   迫力がありました。   [一言]  ポップな感じのロゴ!  こちらも勢いがあって、素敵です♪
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