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時間と精霊の狭間に沈む月  作者: 風見渉
第一章
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ティータイム

 それから、ティアラは毎日決まった時間に部屋に訪れて私を起こし、紅茶を淹れた。

 私が紅茶を飲み終えると温めたタオルを出して、髪を結わいて戻っていった。


──……。至れり尽くせりにも程がある…。

 窓の外を見ても見えるものは変わらず、時間の経過が解りにくい。

 何時しかティアラの行動が時間を計るものになっていた。



 はて?、と思う。

 紅茶以外を口にしない事に気がついた。


──空腹感を感じたことが無かった。

 一応自分の体温は感じる。というかティアラに毎度計測されている。

 一応生身だと思う。というか思いたい。

 だがこの状況は流石におかしい──多分にロクでもない状況になっていそうだとの思うのにそうはかからなかった。

 ()()を思い出し、思考をぶん投げた。

 使ってはいけない技術……──狂科学者が過ぎる…。

 そして、昔の人は良くいったものだ。

『触らぬ神に祟りなし』

 誰が神なのか解らないが、現状の状況作ったであろう張本人(彼女)は遥か時間の後方。

 今の時点では、常識からかけ離れた現状を見るしかない。


「……はぁ………」

 深い溜め息しか出てこなかった。

 そして、ティアラに聞くべき事も増えた。





 狂科学者──常軌を逸した思考の科学者。



 色々と頭が痛かった。

 思い起こせば狂科学者が()()一人ではなかったと。

 ()()の周囲も非常に有能で、尚且つその傾向が強かった。

 いや、周囲がそうだったから染まったと言うべきか。


「……はぁ………」

 自分が言うのもどうかと思うが、危険極まりない。

──が、危険なのは科学力だけに留まらない。科学と相反するものも…手に負えなかった。まぁ、そちらは保護者から封印されて(制約喰らって)いたので通常では問題が見えなかったのだが。…一応は。


『…ロクな記憶が無いんだけど………。』

 チート技術とチート能力。持ってる当人はそれなりに便利に使っているのだろうけど、傍から見れば極めて危険。羨ましい所か関わり合いたくないと言うのが本音である。次いでに性格も少々難があるとなれば…。


──天は何故、二物も三物もどころか更に余計な物与えたのか…?

 言い替えれば、持て余したので押し付けてみたとも取れる。

 混ぜるな危険。

 増やすな危険(チート)

 揃えるな危険(チート保持者)



 温めの紅茶が更に一段と冷えている。

 濃いめの紅琥珀の液体を口に含むと、渋味が増えたように感じた。

『…色々と放棄して逃げたい……。』

 きっと叶わない。

 意識の向こうで嘲笑われている気がした。

手直しを入れたいですが、現状これでいっぱいなので(。´Д⊂)


名無しちゃんの精神が崩壊しないことをお祈りする回です。

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