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荒廃した森の守り

 文官も雇ったことだし、次は拠点であるゴルアース中央部をどう守るかだ。

 少し考えてみた。

「イルースィヴにイオシフィナ。ここを守るのにカスミグサは有効か?」

 イルースィヴは少し考えると言った。

「そうじゃな。ロプのヤツは炎属性だから援軍は期待できなくなるが……敵の足止めに一役買うかもしれんな」

「ニンフの身としてはありがたいですね。この近くには川もあるので、霧も発生しやすいと思います」


「それなら南部にだけ少なめに配置しておくか」

「一応、ロプ様にご相談しては如何でしょう? マミエル殿の使い魔も来ているようですし」

「なるほど……その方がいいかもな」


 間もなくロプに確認を取って見たら、霧でも魔力はそれほど低下しないそうだ。

「場所が広いから15株ほど揃えておくか」

残りマナ:3709→3409


 後は、イオシフィナを護衛するストーンゴーレム1体。

 各要所を守るクレイゴーレム10体を配置。

残りマナ:3409→2809



 一通りの配置が終わったとき、マミエルが飛んできた。

「バダルライン卿」

「どうした?」

「先ほど、王国軍が冒険者街に総攻撃を仕掛けました」

「……結果は?」


「王国軍側、冒険者側双方に大きな被害が出ましたが決着はつかず。痛み分けで終わりました」

 俺が腕を組んだとき、イルースィヴは難しい顔をしていた。

「のう……マミエル」

「はい?」

「王国側も冒険者側も、戦没者をどうしているのかのう?」

「王国側は集団墓地を作って埋葬していますが……冒険者側は不明です」

 イルースィヴの表情が険しくなった。

「疫病が……起こらなければよいがな」


 そういえば今は7月。気候は幸いにも乾燥しているが、大気の状態が変化すれば状況が一変する可能性もある。


 どうやら、悪い予感は当たったようだ。

 それから数日ほどで大雨が降り、湿度が目に見えて上がった。


 冒険者街では疫病が発生し、逃げ出した冒険者や捕虜を受け入れた王国陣営にも病気は広がった。



「……というわけで、疫病を持ちこむわけにはいきませんので、偵察の際は距離を取って行います」

 マミエルが言うとイルースィヴも頷いた。

「それがいいじゃろう」

「この後、どう戦況は動くと思う?」

 尋ねると、イルースィヴは答えた。

「王国と冒険者……どちらが勝つかはわからんが、最後に笑うのはヤツしかおらんな」

「やつ……というのは?」

 イルースィヴは険しい顔をしたまま歯を見せた。

「名を言えぬ者……そうじゃな、鹿毛の666番目とだけ答えておくか」



 その頃、冒険者街の西側に広がる荒野では、一頭のシカが不敵に笑っていた。

 周囲には様々な生き物の躯が転がっており、水晶や魔文字が規則的に配置されていた。

「順調だ……くく……いま、迎えに……くくく……」

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