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私と魔女 −再会−  作者: 彩花-saika-
第三章 闇の魔女
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64 ウッドエルフ④ 森と少女

 エーダとネンリ、クレアとエレノアの四人はキャンプを出発する。

 先に出発した三人を追いかけるようにネンリがテントを出ると、森から戻ったヘンザに気づいたネンリ。もう一つのテントに入ろうとする彼に、


「おかえり、ヘンザ。今から狩りに行くんだけど、貴方も一緒にどう?」

「ああ、ただいま。いや、俺にはやることがあるから。四人で行ってくれ」


 朝早くから森へ行っていたヘンザ。ネンリには何となく察しがついていた。彼の返答に笑顔で頷くと、小走りで前を行く三人を追いかけた。


 太陽が空の真上に来る頃。四人は細くも明るい陽射しの中、森にある道なき道を歩いていた。聞こえてくるのは風や木の葉、鳥の鳴き声。魔女がいた時とは打って変わって、とても居心地のいい森になっていた。 


 小一時間程、話をしながら歩いていた四人。エーダが狩場についたことを知らせる。


「そろそろね。狩りをするときはこのあたりでしていたわ。って、言っても魔女の縄張りを意識していたから。今は、範囲を気にしなくてよさそうね」


 そう言うと、エーダは持ってきた弓を左手に持ち、クレアに視線を送った。キャンプから持ってきたのは二つだけ。エーダが持ってきたのはウッドエルフ製の弓で、ミキが使用していた物だった。


 エーダの合図でクレアも、小さいころから使っている弓を広げた。それは父からの贈り物で、自分が生まれる前から用意してくれた物。広げるとショートボウくらいの大きさになる。普段は小さくして、リュックの上部に収納している。広げるのは一瞬で、とても便利だった。


「変わってるのねぇ。ちょっと見せてもらえるかしら?」


「どうぞ」


 興味を示したエーダは、クレアと弓を交換した。そして、少女の持ってきた不思議な弓を入りいろな角度から調べるようにじっくりと見ていた。横ではクレアとエレノアがウッドエルフ製の弓をキラキラした目で調べている。


「まぁ、すごい軽いのね。それに、不思議なつくり。なるほど、ここが接合部になって……。だめ、シンプルなようで意外と複雑。すごく、いい物を持ってるのね」


「この弓もすごく立派。今の私の力じゃ使いこなせない」


 クレアの持っていた物と比べると、まるで原始的なつくりに見えるウッドエルフの弓。ショートボウより大きいくらいのサイズで、彫られた装飾が凝っていた。


「はい。これが私たちの矢。風に乗るように飛ぶわ。もう一つは風を斬る矢ね。真っすぐ飛ぶ。ミキはこれを使い分けていたんだけど、私には無理。今日はお互いがんばりましょ」


「はい!」

「まっかせて!」


 四人は移動しながら少しずつ狩りを進めた。エーダは「苦手」と言っていた割には正確な矢で獲物をしとめていた。ネンリが指で作った輪っかを目や耳にあてては獲物の位置を確かめていた。その獲物をエーダが射抜くという連携だった。少女二人は、その正確な作業に感心していた。


 それとは逆で、クレアとエレノアの狩りは獲物を追い立てることが多かった。クレアが獲物に気づくと、エレノアが忍び寄る。そしてクレアが合わせて射抜くといった連携で、二人の呼吸にエーダとネンリは驚いていた。


 そして、見晴らしのいい小高い崖に来ると、遠くに立派な鹿を見つけた。クレアが弓を構え、矢を放つもわずかに逸れてしまった。クレアの弓で届くギリギリ外側にいた鹿は、その場からさらに奥へと移動してしまった。


「あぁ。やっぱりこの距離じゃダメだった」


「クレアが外すってことは、射程外ってことだね」


 それを聞いた大人の女性二人が顔を合わせる。道中での狩りは互角。ここぞとばかりに、


「ウッドエルフの腕前をみせないとね! 負けてられないわ。さすがにこの距離じゃ厳しそうだけど……。姉さんお願い」


「まかせて。二人とも、ウッドエルフの狩りを見せてあげるわ。ただ耳や目がいいってだけじゃないのよ」


「あ、そうか! 魔法で援護するのか!」


「楽しみ!」


 立ち上がったネンリは杖を前に突き出し、喉を鳴らすような独特な発音を混ぜながら、


「アケ・ズィム・イヒシュ・ヒューマ」


 ネンリが魔法詠唱をすると、崖から鹿までの視界が良くなったように感じた。地面に片膝をついて構えるエーダは『真っすぐに飛ぶ矢』を取り出した。遠くの鹿を見据え、強く大きく弦を引く。ゆっくりと息を吐くと、スッと指を離す。


 ヒュッ!


 飛び出した矢がまっすぐと物凄い速さで飛んでいく。クレアとエレノアが横で「すごい」と声を漏らす。しかし、


「あぁ! 惜しい!」


「やっぱり、真っすぐ無抵抗で飛んだからって当たるもんじゃないわよね。私も弓の腕が欲しいわ」


 悔しがるエーダ。近くに矢が飛んできた鹿は驚いてさらに遠く離れてしまった。


「あぁ、さらに遠くへ行ったわね。見えないし、違うのにしましょ」


 エーダとネンリが「しょうがない」と肩で示すも、振り返ると少女二人が何やら話し合っていた。


「クレア! あたし、あの鹿がいい! きっと近くで見たらもっと立派だよ。久しぶりに見たよ、あんな立派な鹿」


「そうね……。ちょっと、その矢を使ってみようかな」


 二人の会話にエーダとネンリは微笑ましい顔をしていた。確かにエーダは弓は得意ではないが、森で暮らすウッドエルフの弓と矢、さらには魔法で援護して当たらない距離。しかも、今はもう姿も見えない鹿を獲物にしようというのだから。エレノアが楽しそうな顔でネンリに、


「ねぇねぇ、さっきの魔法もう一回!」


「わかった。わかった。落ち着いてエレノア。いい? あれは風の抵抗を減らす魔法よ。道を作るの。でも、今はもう見えないから大体で行くわよ?」


「お願いします」


 もう一度ネンリが魔法を使った。地面に片膝をついて弓を構えるクレアと、両膝を開き、間に手を置き足くっつけるように縁で準備をするエレノアは今にも走り出しそうだった。後ろから見守るネンリとエーダは、仕留めるのを前提にしているエレノアがかわいく見えた。そしてクレアは気持ちを落ち着かせていた。


 まずは深呼吸……

 

 懐かしい。森に帰った感じがする

 自分の森にいた時はどうしてかな

 自分の森?

 そっか……ここも同じ森だから

 風を感じて

 声を聞く

 集中……


 全てをあの鹿に集中しなきゃ

 

 木を通して見つけなきゃ


 クレアが静かに集中する中、横で構えるエレノアの手足には力が漲っていた。後ろに立つ二人は、弓を構える彼女の集中力に引き込まれるように呼吸を忘れた。


 そして、すぐに気づいた。


 いつの間にか、森からは音という音が消えていた。まるで森中の動物達が息を潜めたかのようだ。聞こえるのは僅かな風の音だけ。夜の森よりも静かに思える

 

 そして、経験がある

 

 これは……


 森に見られている感覚


 後ろに立つエーダとネンリは、獲物を狩る立場だったはずなのに、いつの間にか狩られる側へと変わった時のように周囲から見られている緊張感に襲われた。呼吸する音でさえ、立ててはいけない。そんな雰囲気に体が硬くなる。そしてクレアが一言、


「みつけた」


 その瞬間、クレアが矢を放つ。矢が指から離れる瞬間にエレノアも土を巻き上げ、小高い崖から走り出した。まるでクレアに放たれたもう一つの矢のように。


 後ろにいた二人は、やっとのことで水面から顔を出せた時と同じく、開放され呼吸を始めた。二人の手には汗がにじみ、矢が飛んでいった方角から飛ぶ鳥の音と共に、その長い耳に森の音が戻った。


「あそこ! いこ! エレノアが先にいっちゃった」


 エーダとネンリに声をかけ、崖を滑るように降りていくクレア。しばらく肩で息をしていたエーダとネンリは、驚きの表情と何が起こったのかわからず無言で見つめあっていた。そして、急いでクレアを追いかけた。


「クレアーー! さっすが! ここ! ここだよ!」


「エレノア!」


「すごい……」

「驚いたわ……」


 森の中に倒れていたのは、一本の矢を受けて倒れていた鹿だった。二人が感心したのはクレアの弓の事だったが、少女二人は鹿のことを言っているのだと思いはしゃいでいた。


「魔法のおかげかな。ありがとう」


「ええ」


 クレアがお礼を言ったが、周囲を見渡すネンリにはその異常さが分かった。確かに魔法で風の抵抗は減らしたが、葉っぱや枝を避けることは出来ない。鹿は頭に矢を受けてその場で倒れていた。矢が飛んできた場所からはここまで。生い茂った葉っぱには矢が通った痕がない。


「クレア。あなた――」


「よし! 今日は帰ろう! こんだけあれば大丈夫!」


 エレノアが遮ると、笑顔で喜ぶ二人の少女の顔をみてネンリは自分の考えを払拭した。そして、四人はキャンプへと戻った。


     ※


 夕日が落ちる前に夕飯の支度が完了した。キャンプにある二つのテントの間にもう一つ新しく作られたテント。といっても、天幕と風よけ程度の簡易的な物で、元からある二つと大差なく皆が座って食事できるように用意したもの。


 右腕の無くなったシューは、ウッドエルフのおかげで一命をとりとめ腕の痛みもかなり軽減され落ち着いて座っている。

 足を痛めたジュピは、ゆっくり歩ける程度までに回復し、目の前に並ぶ料理に笑顔だ。

 シンザはジュピやシューを手伝うように動くことも多く、ネンリへの「鹿はほっとけ」発言も許してもらったらしい。

 エーダとネンリは、少女二人を挟むように座っている。


 ヘンザだけがまだ別のテントの中にいた。エレノアが隣に座るネンリに、


「ヘンザ、何をしてるのかな?」


「すぐ来るわよ」


 彼女が答えた通り、ヘンザはすぐに出てきた。そして、森で出会った人間とアニムとウッドエルフの最後の食事が始まった。ちょうど夕日が空と雲を美しく彩る時間帯。青から緑、黄色へと移り変わる空と、オレンジを映す雲の両方によって演出されていた。最後に現れたヘンザが、


「遅くなったな。人間の娘、そして獣と人間の戦士よ」


 呼ばれた三人は座ったまま軽く会釈をした。ヘンザに悪気はなく、むしろそれが賛辞だと受け取る。皆が飲み物を手に持つと続けるヘンザ、


「俺たちは彼女たちのおかげで、無事にネンリを救うことが出来た。だが、同時に失った命もある。ハパとミキはシティエルフと違い、また生まれるだろう。これは我々ウッドエルフの死を……誇り高い死を祝うものだ」


 立ち上がったままのヘンザが飲み物を掲げる。


「夕日は美しくも儚く、その身を世界の果てに沈めては毎日生まれ変わり、また輝き始める。彼らもまた同じだ。


 ハパ。強く優しく愛を貫いた男。彼の物語は我々の声と記憶によってさらに彩られることだろう。


 ミキ。彼女の強さは芯にある。彼女の物語も又、ハパと共に引き継がれ、より確かなものとなる。


 シティエルフの男。彼の物語はまだないが、その勇敢さを見た我々が望む。その魂が浄化され、仲間になることを。彼の名の物語が刻まれる日が来ることを心から願う。そこにはきっと、スピカナという名前が刻まれるだろう」


 エレノアがほっとした顔でヘンザを見ると、それに気づいた彼もゆっくりと目を閉じながら頷くことで応えた。


「それでは、三人の新しい物語を祝って」


 魂の循環を表す夕暮れ。その時にするウッドエルフの儀式的な見送り。人間やアニムが参加するのは極めて珍しいことだった。食事が始まれば、皆がエレノアの料理に驚く。見た目はともかく、美味しいの一言。楽しい会話には冗談や笑い声が多い。


「クレア? 君の黒い髪は不思議だなぁ」

「クレア? ミシエールっていう街を目指してるんだって?」

「エレノア? そのフライパンはどこで手に入れたんだい?」


 食事の最中、ジュピもシンザも少女二人の名前を当たり前のように呼んでいた。その様子にヘンザは焦っていた。今更、名前を呼べるだろうか? ここで呼んだらさらっといけるだろうか? 迷いながらもクレアの小剣のことを聞く、


「おい、人間の娘。その、お前のことなんだが」


「なぁに?」


 クレアの隣にいたネンリが口パクで「ク・レ・ア」と言っているのが目に入る。それが心に刺さりながらもヘンザは彼女の口パクを無視して会話を続ける。


「お前が攻撃するとなぜか、あの魔女は回復していなかったよな? 俺が気絶している時、シンザの槍や俺の剣を使っている時も同じだったと聞いている。その、何か知ってるか?」


「わからないの。魔女と会うのは初めてだし――」


「そうか。それと、その……お前が持っていた小剣だがな。あれはどうやって手に入れた?」


「お父さんから貰ったの。旅に出る時に『使うように』って手紙に書いてあって」


 しばし考え込むヘンザ。


「つまり、あれは父の物か?」


「うん。でも、初めて見たからお父さんの使っていたものかは知らない」


「最初はただの小剣かと思ったが、よく見たらわかったよ。あれはオークの武器だ。もう死んでるがな」


「死んでる?」


「ああ。知らないのか? まぁ、オークに会うことがあれば見せてみるといい」


「わかった。ありがとう」


「それと……小娘」


 と、言い放つとヘンザは昼間にこもっていたテントへと戻ってしまった。一部始終を見ていたネンリがクレアに肩で呼びかける、


「ほんと、不器用ねぇ。まぁ、それでもすごくいい人なのよ? そもそもあの人が人間に対してこんなになるなんて想像つかない程よ。気にしないでねクレア」


「うん、大丈夫。だって、ヘンザの眼って優しいもの。強くてどっしりした眼。不器用でも好きよ」


「あははは。ほんっと不器用だけどね!」


 笑いながら話していると、ヘンザがテントから戻ってきた。そしてクレアの前に片膝をついて座ると、


「ク……クレア」


 その一言にネンリは耳が動くほどに驚いた。そして、そのまま何も言わず眺める。コホンと仕切りなおすヘンザ。


「クレア、ありがとう」


「うん!」


 笑顔で応えるクレア。横では、気づいた全員が驚いた顔をしている。先程までと違いネンリだけがうっとりとヘンザを見つめていた。


「これは、お前の為に作ったんだ。髪飾りだ。小さいが邪魔にならないだろう?」


「わぁ、すごい綺麗。ありがとう!!」


 差し出された手には、髪の先を束ねるのに使う髪飾りあった。乾燥した木の実を使い、紐で作った簡単な物。ヘンザは朝からこれを作っていた。それを見たネンリが、


「つけてあげなさいよ。許すから」


「いいのか?」


 ウッドエルフが同性や異性の髪に、自分で作った飾りをつける行為は求愛や承諾、親愛や信頼など様々な意味を表す。それは飾りの色で区別されるものだった。


 ネンリの一言に驚くヘンザの顔。それを見てクレアは「お願い」とだけ言った。そして、ヘンザはクレアの髪にその飾りを取り付けた。黒く長い髪の先に、赤黄緑の色の飾りがついた。満面の笑みでクレアがヘンザに抱き着く。


「ありがとう!」


 どうしたらいいかわからないヘンザは、ふとエレノアに気づく。目が合うと手を広げながら物凄い笑顔でさらに抱き着いてきた。みんなの笑い声が響く中、


「お前にも作ったんだ」


「え? あたしにも!? やったぁ! あ、ねぇねぇ、あたしにもクレアと同じようにして!」


 皆の視線が刺さるのを感じたヘンザ。嬉しそうにニヤニヤしながら見るネンリ。


「エ、エレ……獣娘よ。ありがとう」


 口を開けたまま、いつもの眠そうな目で正面のヘンザを見つめるエレノア。彼女は「まぁ、獣と娘の両方だから一歩前進か?」と考えヘンザの手を見る。


「わぁい! ありがとうヘンザって、あれ? 髪飾りじゃないの?」


「当然だ。お前はアニムだろ? 髪にそんなものつけたら邪魔だぞ。だから、それを作ったんだ」


 渡されたのは四角い黄色の実に文様の入った物。紐がついていた。


「それは、魔法を避け――」


「くおおおおおおおお!!!! あたしにもついに魔法に対抗する秘蔵アイテムがあぁ!」


 握りしめ掲げ、喜びの声をあげるエレノア。それとは逆にヘンザは肩を落としやれやれといった感じで、


「すまない。それにそんな効果はないぞ。魔法を避けるお守りだ。効果はない。保証するから、頼って慢心するなよ。獣娘」


「……」


 クレアがエレノアの肩に手を置くと、笑い声が聞こえた。そしてそれとは別に用意していた物をヘンザが差し出すと、ウッドエルフ達が驚く。


「これを二人に」

「それは!? いいの!?」


 ヘンザの手には銀色の小さい塊。何かを挟むように薄く短く湾曲してできた代物だった。


「それを耳につけるんだ。よく見てみろ、俺たち全員の左耳についているだろ?」


「あ、ほんとだ。全然気づかなかったけど……」

「本当」


 クレアとエレノアが耳にそれを近づけると、引っ張られるかのようにくっついた。そして、その瞬間にウッドエルフの耳にあるそれがさらにはっきりと見えた。


「これは、俺たちの里へ入る時に使う物だ。お互いに認識する目的もある。もしも、俺たちの里の近くに来たら、是非、立ち寄ってくれ。皆が歓迎するわけではないかもしれんが――」


「うん!」

「わかったよ、ヘンザ」


 こうして、彼らの楽しい時間はあっという間に過ぎた。


     ※


 夜が明けた。


 シンザとエーダが片腕の無くなったシューを、森の入口にあるおばあさんの家まで送り届けることになった。クレアとエレノアは彼の体でほっぺたが潰れるほど目一杯にシューに抱き着き、そして彼のことを見送った。彼がおばあさんの家で静養し、カトスキーの元へ戻るのにはあまり時間がかからなかった。


 少女二人を、ネンリとヘンザが森の出口まで案内することとなった。そこからは村と村を渡り、小さな港町まで何事もなく過ごした。エレノアのせいで迷子になる以外は……。彼女曰く、


「だって、地図を埋めたいじゃん」


 留守番をしていたジュピ。ウッドエルフ達が全員戻ると、彼らは本来の旅路へと戻った。二十年近く現れなかった大精霊が復活し、里ごとに調査を依頼していたのだ。数か月の後、彼らにより二人の少女の名前が知れることとなった。しかし、それは必ずしも良い相手とは限らない……。


 魔女を殺したクレアとエレノア


 ヘンザは里の長となり、ネンリを妻とし大精霊の名の元に魂印の儀を行い魂を結び付けた。そして、ある日に里から生まれた子供を子として迎えた。ヘンザは「うるさくてかなわん」と愚痴をこぼしながらも世話をした。


 そして、一番嬉しそうにしていたのがエーダだった。

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