おばあちゃんのとの約束。
僕の名前は、「しぶき」です。僕の亡くなったお婆ちゃんとの
『約束』とお婆ちゃんとの想い出のお話をしようと思います。
先ず、僕が産まれた時には両親は離婚していて、母親に引き取られたけど
母親は朝から晩まで仕事で、僕は母親のお母さん。
僕からしたら、母方のお婆ちゃんと毎日一緒に居る事が多かった。
母親よりお婆ちゃんの方が『母親』みたいだったかな。
それと、僕が1度も会った事がない『父親』の話を少しここですると...?
最初に話しておくと、この話は僕が17歳になった時に母親から聞いた話です。
父親は毎日、働かずギャンブルばかりする人だった。
それに朝から晩まで酒浸りでお酒に酔うと母親に暴力を振るう父親だったらしい。
母親が貯めておいたお金や貯金も全部、ギャンブルに使い込むような人だとも!
母親は、僕をお腹に身ごもったと同時に父親と別れる事を決意した。
その後は、父親から一切連絡もないし何処で生きているのかも分からない。
いや最早興味がない! どうせ、お酒に飲まれて何処かで野垂れ死んでいるに違いない!
また、ここから話を戻すけど......?
僕はお婆ちゃん子で、お婆ちゃんが作ってくれる煮物が大好きだった。
僕に何時も優しく話しかけてくれるお婆ちゃん。
僕はお婆ちゃんから、たくさんの事を学んでいたのかもしれません。
『我慢することや強さとは、優しさとは、自分らしさとは!』
お婆ちゃんは普段は凄く優しい人だったけど、この事に関しては本当に厳し人だった。
『礼儀とか挨拶、作法』
箸の持ち方から、使い方や茶碗の持ち方などなど......。
朝も必ず 『おはようございます』から始まり 『おやすみなさい』で
終わる1日だった。
僕はおかげで、大人になってもそういう事で、1度も怒られたことはない。
全ては、『お婆ちゃんのおかげ』なんだと心から思える。
それと、『お婆ちゃんとの約束は、【母親が再婚したい】と言っても素直に
喜んであげる事!』だった。
朝から晩まで僕の為に働いて、僕を大学まで出してくれたからだ!
この話は、お婆ちゃんにだけ母親がコッソリ話してたらしいんだけど......?
『本当は、もっとあの子と時間を作って母親らしい事をしてあげたかった。』
そんな風に想ってくれていたなんて、僕は思ってもみなかった。
そして...お婆ちゃんは僕が大学卒業後に亡くなった。
物凄く安らかな顔だった。『ありがとう、お婆ちゃん。約束、守っるからね!』
そう! 母親も僕が就職した頃に、『再婚』した。僕はお婆ちゃんとの約束通り、
素直に喜んで賛成した。母親も嬉しいと言って泣いていた。
今では、僕は独立して一人暮らしをしている。
たまに、『実家』に帰ると? 二人で僕を向かえてくれる。
僕も母親の再婚相手の人を【お父さん】と呼んで、僕の事も【しぶき】と呼んで
くれる。本当の僕の父親だと思っている。
『お婆ちゃん ありがとう 今はみんな幸せだよ。』
最後までお読みいただきありがとうございました。