表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
マキナの落とし子  作者: Doya tsuchi
第2章 人形使いの人形
10/20

Ⅴ. 裁縫道具の剣と装飾品の盾

私はチャリオットの銃剣を取り上げようと再び奮闘する。

剣で払い、盾で受ける。

攻撃の手は全く緩まない。


一方、ディアンの方を見てみれば、

いつの間にやら馬は2匹まとめて縛られている。

リボンで。


「お嬢さーん、まーだ終わってないんですカ~?

こっちはもう終わりましたヨ~?」

ディアンが遠くから大声で馬鹿にしてくる。

・・・やっぱり、こっち任せればよかった。


「じゃ、ワタシの仕事は終わりましたカラ!」

そう言ってガラクタ川の方に駆けていく。


「・・・」

逃げた。

・・・いや、あれでいい。

私が自分でこっちの相手するって言ったんだから・・・。


走り去るディアンにちょっと溜息。

でもすぐにチャリオットに向き直って、

私は左手の盾を・・・投げた。

盾はチャリオットの右肩の方、そしてその後ろへと飛ぶ。


「ちょっ・・・何してるんですカ!

馬鹿なんですカ!!?」

ガラクタ川から声がする。

「馬鹿」の言葉に腹が立つが答えない。


すぐに身を屈め、チャリオットの視線が盾の方へそれた隙に、

相手の片足を蹴り、足元を崩す。

次いで私は倒れたチャリオットから銃剣を取り上げ、

チャリオットの服を針で上から突いて、床に縫いとめた。


動きを封じたと思ったのもつかの間、

チャリオットは針の刺さっている服を破いて起き上がり、

なおこちらへ向かってくる。


ただ向かってくるのではない。

何か新しい武器を持っている。

私はいつの間にか両手で握られている武器に驚いた。

銃剣よりもはるかに危険な。

機関銃だ。


(何で、そんなものを・・・!?それも、いつの間に)

発砲される前に、床に刺さっていた剣を取り、

近くのガラクタ川へ取り上げた銃剣を放り投げ、声を上げる。


「ディアン!」

「何ですカー?」

「盾になる物、こっちに寄こして頂戴!」

「だから馬鹿ですカって言ったんですヨ!」

「今はそんなことどうでも良いから、早く!」

「んもー全く人使い荒いんですカラ・・・ホラ!」


ディアンは近くに埋まっていたブローチを引き抜き、私へ寄こす。

大きな宝石の埋め込まれたものだ。

受け取ったブローチの裏側に私は隠れた。

最初に持ってた盾よりずっと良かった。


ダダダダと連続の発砲音。

カンカン、と発砲の度に、ブローチが跳ね返す音も聞こえる。

私は身を小さくして、弾丸の勢いが止まるまでブローチの影にいた。


ブローチの装飾が所々取れている部分から相手の様子を窺いながら、

じっと待って、しばらくすると音が止んだ。

私はチャリオットがその場にいるのを確認する。

留め具の部分を持ち、相手の方へ走っていき、

ブローチを相手に向かって思いっきり倒した。


私と同じくらいの体躯のチャリオットはブローチの下敷きとなった。

あまり重い物でもなかったが、人形は無事だろうかと、

ブローチを上げると、もう、チャリオットは動いてはいなかった。

両の眼も閉じており、剣を突きたてた部分の服以外は、

ほとんど傷がなかった。


「機能、停止ってトコですネ」

ディアン、そしてミルティが私の隣に来ていた。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ