28・事件の影響
ずっとリョータがだべってます
最近は昼がずいぶん短くて陽の光も弱々しくなりました。晩秋か初冬といったところでしょうか。
これからの季節、どんどん寒くなって雪も結構積もるようです。
あの事件からまたしばらく経ちました。
結局、ハウィットは家から出されて、貴族から犯罪者がでた時に閉じ込める豪華な牢獄があるそうで、そこに幽閉されたそうです。
雇われていた人達は、余罪がある人がほとんどで、処刑されてしまったということでした。扱いの差が激しいような気がするけど、それでもこの国は余所に比べて身分差がゆるいらしいです。
あの、とても強かったハウィットの義兄は、貴族扱いにはならずに普通の牢獄にいれられたということで、牢獄で10年、強制労働。あの人は特に抵抗もせず、淡々と刑に服したとか。
同じ罪なのに、義理とはいえ兄弟で扱いが違うのは納得がいかない、とトモは暫く文句を言ってました。主犯と従犯ということを考えたらちょっと、とも思ったんですけど。父親の意向が影響して、跡取り息子と隠し子への刑にあれだけの差がついたんですね。これまでもそんな感じだったんでしょう。どんな人か知らないけど父親としては最低だと思いますね!
でも、まぁ、僕としては姉をモノのように扱われて、救けられなかったらどうなってたか、と考えると、とてもじゃないけど同情なんて出来ませんし。ハウィットには雷でも落ちてハゲればいい!
王様の口添えがあったとはいえ、大貴族の跡取りを裁判にかけて、しかも勝ったのは珍しくて、割と大事になってしまったそうで、司法関係の人が大喜びで一晩酒盛りをしたとか。
でも、逆恨みされそうでちょっと怖いです。
今回の件で、砦内にも影響がありました。
姉とボッシュさんは、前よりもこう距離が近くなったというか。
前までは明らかに両想いなのにくっつかなくて周りが赤面モノだったのが、今はくっついたけどそんなにベタベタしなくて、でもボッシュさんは姉に近づく人を威嚇するし〜。健全な中高生のお付き合いレベル?
テレビで見たけどアメリカのハイスクールの生徒のほうが進んでると思う。
まぁ、いいんですけど。
強力な第2の父も出来ましたし。未婚の父。なんだか申し訳ないですけど、すごい後ろ盾ゲットです。
ボッシュさんのお父さんはなぜか早く2人を結婚させたがっていて、よく手紙で催促してくるようです。僕達読めないですけど。
見た感じは渋い、歴戦の騎士って感じの人だったんだけどなぁ。ボッシュさんにそう言ったら、遠い目をしていました。パイクさんはボッシュさんと同じくらい尊敬してるみたいで、ベタ誉めでした。
パイクさんといえば、お城で色々な交渉を成功させ、株を上げました。僕達を隊長の養子扱いにしたのもその一環だったようで、あの手この手で王様を凹ましていったということです。父の手紙に書いてあったとボッシュさんが教えてくれました。
パイクさんてただのお人好しじゃないんだ〜。
実は出来る男なんだ〜。
前に、特に騎士を目指してたわけじゃないと話してくれたけど、外交官が向いてるんじゃないですかね。
男を上げて帰ってきたパイクさんは――食堂では相変わらずですが。
なんでジルさんには弱気なんでしょ?
最初にちょっと疑った通りジルさんはどうも意図的にハーレム状態を維持してたようだから、頑張らないと負けちゃうと思うんですよね。
レオさんは色んな人に声をかけてるから、ジルさんが多分選ばないと思うし。
ケラーさんは、パイクさんが王様にポンプのことを紹介したので、本格的な開発へ向けて日々忙しいようです。
ん?
パイクさんの作戦?




