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事務員さんと営業の僕。  作者: いとまぬ
事務員さん
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7/12

07 出会いの印象? 営業だなって思いました

 

 私、角野がYUKINO商会に23歳で雇われ、営業補佐 兼 事務員として働き始めてから七年になる。


 始めは社長と二人で。

 その後、営業として小宮さんも加わり現在は三人になっている。


 小宮さんが来てからは大分楽にはなったけど


 それでも仕事は多いし、突発的に問題を起こしまくるアノ社長のせいで、ワタクシは秘書でもオカンでもありません……て状態でもある。



 しかもうちの事務所がある雑居ビルはオフィス街にあるので、ほぼ毎日のように「何かを買いませんか」と、営業の方が来ては去り。


 去っては現れ、とキリがない。



 一年前のあの日もそうだった。





 ****





 ドアをノックする音が聞こえたので


「はい、どうぞ」


  反射的に返事をすると、ガチャっとドアを開けて入ってきたのは、どこをどう見ても営業マンだった。


(チッ、いま忙しいのに)


 心の中で毒づいてから笑顔を作り、担当か社長をという彼に定番の言葉を返す。


「今はどちらも不在なので…申し訳ありません」



 するとふと私の背後を見た彼は、こう尋ねてきた。


「あの、後ろの方は社長様ではないのでしょうか」



 ・

 ・

 ・



「はいそうですよ。シャチョーさんですよ」


 そう言いたいのは山々だが、うちの社長様は飛び込み営業が大嫌いなんです。

 うっかり取り次いだりしたら一日中嫌味を言われてしまいます。


 なのでこれまた定番の「いえ、違いますよ」というお断りをしようとしたら、後ろの社長席から声がした。


「いいの角野さん。奥に入ってもらって!」



 ……なぜだ。社長の知り合いだったのか?

 それならそうと事前に伝えておいてくれ。



 少しだけ、なんでだと固まっていたが、営業くんが私の顔を見ていることに気づいた。しかもよく見れば彼も驚いた顔をしている。


 なんなんだ一体。



 でもまぁ社長が良いと言ってるんだし、と思い直した私は


 社長には「かしこまりました」

 営業くんには「ではこちらにどうぞ」


 それぞれに声を掛け、事務所の奥にある応接室へと彼を案内したのだった。



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