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理の拡張 / 親殺しのパラドックス  作者: ぶう
第2節 終<子>を裁くモノ
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終<子>を裁くモノ:01 兎河うさぎ



まずは、女の子と話すうえで重要なのは、目をみることだ。


いや、やっぱきつい。


「すみませんね。いきなり声をかけて」

「あっいえ・・・」


目の前にいる少女、高森ミサキは不安げな顔でこちらを見つめていた。

隣に座るメイはすぐにでも帰りたそうだ。


俺たちは市内の喫茶店にいる。


昼時であるが、平日とあって店内は閑散としていた。俺は窓際の4人用の席にメイと一緒に座っている。フードを目深に被る高森ミサキの顔も少し見えた。たどたどしい口調と態度から、極度の人見知りだと分かる。痛いほど気持ちがわかるし、別に指摘しない。それと、今回の依頼はそれだけ、初対面では打ち明けにくい内容なのだろう。警戒するのは当然だ。


「少し驚いただけです。常森さんから代わりの方が来るときいてましたが、想像より若い方だったので」


「やっぱ、もう少し頼りがいのある大人がくるべきでしたよね」

「いいえ!そんなことは!」


互いに慌てて反応する。

これが、内向人間同士の会話か、ろくに進まねえ。


「そんな緊張しなくて大丈夫なんで」

「そうだニャ〜そう、警戒するなよ〜人間」


俺の隣に浮かぶ謎の生き物は腕組みをして言った。


「えっ!?」


3人が口を揃えていった。


「なっ、な、なんですか!そ、それは!」

「ソレとはなんにゃ!無礼な人間だにゃ!」


ミサキは、突然姿を現した奇怪な生物を前に、少し興奮した面持ちで指をさして言った。


「まだ出てくるなって言っただろ」

「ニャ!別にいいじゃないか!減るもんじゃにゃいし」


ぷんぷんと、怒って飛びながら言う。身長は20センチあるかないかで、片手に乗るような大きさであり、ミニキャラのような見た目をしている。


銀色の長髪に帽子、和洋折衷を取り入れた服装スタイルにタイツの上からブーツを履いている。見た目だけだと、妖精にも見えなくはない。



「こいつは、ニャー、俺たちの相棒みたいな感じ?」

「相棒でなく、主と従者にゃ」

「オレたちが主でニャーが従者か?」


隣に座るメイがニヤついて言う。


「我が主人!お前らが従者にゃ!」

ニャーが言うと、


「かっ可愛い…」

ミサキは戸惑いつつも、そう口にした。


「おっ!見る目あるにゃお主。特別に触ってもよいぞ」


褒められて嬉しかったのか、ニャーはドヤ顔で言う。


チョロいなこのネコ。


「危ない奴がいたらボコってやるにゃ」

ニャ―はファイティングポーズをしながら言う。


「何そのパワー系みたいな考え。脳筋じゃん」

「あっそれと、うさぎ、さっきから敬語にあわんにゃ。きもいにゃ」


このネコもどきは平然と人の悪口を言う。


「うるせえーよ!初対面の子にタメ口は失礼だろ」


「ふふっ仲が良いのですね」

ミサキはクスリと笑って言う。


「ははっ、よくいわれるにゃ」

「おめーえは黙ってろ」


ニャーは俺のツッコミをスルーすると、ミサキに手を差し伸べて言った。


「では、ミサキよろしく」


片手で握手を求めると、ミサキは笑みを浮かべつつ、ニャーの小さい手を握っていった。


「ええ」


握手が終わると、ニャーはこちらに向き直った。


「ニャーのおかげで、場が和んだんだぞ。ありがたく思え」

「へいへい、ありがとよ」

礼を言うと、ニャーは満足げな顔をした。



ミサキは話し始めた時より少し明るい表情で答えた。

すると、ミサキが被っていたフードをゆっくりと下ろした。

ショートヘアで黒髪、片眼鏡をかけて、顔立ちもしっかりしており、文学系女子といった感じだ。すごく綺麗な子じゃん。



「ニャー、今は話を進めたいからーー」



「わかったにゃ。ミサキ、何かあれば、ニャーを呼ぶにゃ。直々に守ってやる」

ニャーは、その場で一回転して姿を消した。



俺は、話す内容を記録するため、デバイスで録音をすることを彼女に了承してもらうと、本題に入った。




「まず、どこから話せばいいか・・・」





彼女は、少し迷いつつ、切り出した。





「私は、その・・・子供の頃から人のーー終わりが見えるんです」


※作者からコメントとお知らせ


読んでいただき感謝です!

毎度22時に投稿していきます。

2章終わりまで毎日更新していくのでよろしくです(>_<)

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