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理の拡張 / 親殺しのパラドックス  作者: ぶう
第2節 終<子>を裁くモノ
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終<子>を裁くモノ:05 兎河うさぎ

「下品ね。もう一人のアナタの方が性格も明るかったし、まだ品があったわね。


少々、おてんばでもあったけど」


推理草は冷たい笑みを浮かべて言う。


「品?自分の素を出してるオレの方があいつやお前よりもまだマシだろ」


「メイ、よかったら、兎河くんにその小娘を渡してくれるように説得してーーー」


「イヤだよ。なんせ、オレはお前が嫌いだ」


「あら、奇遇ね。私もよ」


草さんは涼しい顔は崩さないが、メイを睨みつける。


嫌な雰囲気がこの空間を満たす。


マズイなと俺が思った瞬間、メイが動き出す。


ナイフと銃がぶつかる。

正面で互いの武器が触れ合っていた。



「銃を撃つ暇もねえーじゃん、涼しい顔しなくてもいいぜ」


「あなたこそ。なぜ、その目を使わないの?」


「あいにくだが、知り合い相手には使わない約束なのさ、たとえてめえでもな」


「それだと自分さえも守れないわよ」


「同感」

互いに笑みを浮かべつつ、土煙をあげる中、銃弾が鳴り響く。


推理草が後ろ回し蹴りに加えて、間から銃を連射する。電子パルス弾から通常の弾丸に変わっている。



バンッーー!!



着弾し、破裂する。


その衝撃で土煙と物の破片が飛び散った。


相変わらず派手なことだ。


推理草の冷静な態度が一変して、戦闘を楽しんでいるようにも見える。


俺はその隙に物陰に隠れながら外へ移動するようにニャーとミサキに促した。

刀と銃撃が交差する。攻撃をしつつも互角の戦いを見せる。


「排除します」



すると、移動していた俺たちに気づいたのか、推理草がミサキに銃口を向ける。



「よそ見はよくねえな」



メイは喫茶店の壁に向けて、鋭く赤い眼光を走らせると、刀で空間を斬った。

その瞬間、壁が消失すると共にそこから一台の車が飛び出てきた。



ガシャンッ!!




店内の机や物を吹き飛ばして、俺たちの前に車がちょうど停車する。

そして、運転席側の窓がゆっくり開いた。



「姉御、遅い」



メイが車両に向かって不満そうに言うと、開いた窓から見知った顔が見えた。

「すまんね。でも、タイミングはよかっただろ?」



真紅の格好をした女性。アタイさんだ。



「連絡もあったし、姉御の車が見えたから合わせただけさ」



「チエミン、相変わらず元気そうだね」


アタイさんは推理草に笑顔で手を振る。


「ご無沙汰ですね。大先輩」


推理草が微笑む。


「のりな!小童ども!」


アタイさんが大声でいうと、俺は急いで彼女の赤いテスラの車に乗る。

推理草は、後方の席に座るミサキに向かって電子パルス弾を放つ。



メイがミサキの前に庇うようにして立つと、放たれた電子パルス弾を目掛けて、弾に触れず刀で斬った。同時に、光り輝く弾丸はロウソクの火が消えるように消滅した。その光景をみて、横に座ったミサキは「えっ!」と驚きの表情を見せる。



「姉御!」



メイが車に乗ると、「キィー」と音を立ててバックして車を店から出した。



「主人公は遅れて登場する。ふふっどうだい?うさぎ、きまってるだろ!」

アタイさんがドヤ顔でいう。



「きまってねーよ!さっさとだしてくれ!」



俺がそうツッコんだと同時に、アタイさんはアクセルを全開すると、喫茶店を後にした。


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