純白
冬と婚姻した水仙
辺りに芳香を漂わせる
けなげな花々
鏡のような水面
その下で耐え忍ぶ魚群
明るい瞳を彷彿とさせる
深緑の柊の葉
ひたすら黙しながらも
美を披露する機会を
うかがっている梅の蕾
冬の太陽を見上げるリス
家族の食を探す狐
愛する雌のために
熱く舞う雄のタンチョウ
今回の冬も
一人きりで
大自然の中を歩む私
自然は唯一の友
人間社会に落書きされた心を
純白に染め直してくれる
豊かな人間でいるために
まっ白な気持ちを
忘れることなく
もち続けていきたい