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僕は一度死んで、また別の僕が直ぐに生まれ変わり死んだ僕の人生を継続している!

作者: 七瀬





僕は一度死んで、また別の僕が直ぐに生まれ変わり死んだ

僕の人生を継続している!




“僕は樹海に一人入り、首つり自殺をした。”

そしてその後、もう一人の僕が生まれ変わった。

僕は死んだ僕の人生を継続する為に、一人暮らしの僕の家に帰る。

帰った僕は風呂を沸かし、湯船に浸かって寝巻に着替えベットに入り

眠りにつく。



僕は朝起きて、死んだ僕が働いていた会社にいつものように出勤時間に

合うように会社に向かった。

死んだ僕を知っている何人かの職場の人達は、僕に朝声をかけてきた。

“おはよう! おはようございます。 おーす!”

僕も彼らに挨拶を返した。

“おはよう。”

何事もなかったように、僕は亡くなった僕の昨日までしていた仕事の

続きを朝から淡々とはじめる。



『ねえ、松本くん? 昨日の夜、何かった?』

『えぇ!? 別に、』

『“なんか? LINE見たんだけど、切羽詰まってたみたいに見えた

から? でも大丈夫なんだよね、、、?”』

『勿論! 大丈夫だよ。』

『・・・あぁ~良かった! 凄く心配してたんだ~』

『ありがとう。でも大丈夫だからもう心配しなくていいよ。』

『そう、じゃあ! また何かあったらいつでも言ってね!』

『うん!』





・・・周りの人達は、“今の僕を見ても昨日死んだ僕じゃない事に

全く気づいていないみたいだ!”

昨日までの僕と今日の僕は違うのにさ。

周りの人達には、そんな事はどうでもいいように僕には見えた!

僕が死んで、また生まれ変わったとしても誰も気づかないんだと気づく。

僕は家族にもバレないのかと? 休日の日に実家にも帰ったのだが、

僕の両親は僕にこんな感じだったんだよ。



『あら? 愛彦、今日はどうしたの、、、?』

『“休みの日ぐらい、彼女と会ったりしないのか?”』

『僕は彼女も居ないし、たまに実家に帰って来てもいいじゃない?』

『そうよそうよ。』

『“お前は、愛彦に甘いよなぁ~”』

『“だって! 私の一人息子だし、母親は息子の事がいつも心配なのよ。”』

『・・・俺の事は、全く心配しないのにな!』

『あら!?』

『アハハ! 父さんも母さんも仲が良いんだな~』

『そうか!』

『そうよね。』

『これからも、たまに実家に帰って来ていいかな?』

『勿論よ。』

『いつでも帰って来い! ここはお前の生まれ育った家なんだから、

お前が帰って来たいと思った時にいつでも帰って来ていいんだぞ!』

『うん!』




僕の両親も僕を本物の息子だと思い込んでいる。

母親も僕を激愛しているにも関わらず、僕を本物の僕と想っていた。

“本物の僕は既に死んでいるのにな。”

今の僕は死んだ僕の生まれ変わり!

見た目は死んだ僕と同じだし、性格もほぼ死んだ僕と何も変わらない!

記憶も想いでも何もかも死んだ僕とほぼ同じなんだ!

何が違うかと言えば? “本物の僕は既に死んでいる。”

まあ、これから今の僕は死んだ僕に溶け込んで今の僕が本物の僕に

いつか変わるんだと思う!

誰も死んだ僕と今の僕が違う人物だとは分かる訳もないしね。

死んだ僕の彼女も、今の僕の彼女に変わったよ。

死んだ僕が彼女と体の関係を持っていたように、今の僕も彼女と体の関係

を当然のように持つようになった!

不思議だけど? 死んだ僕は今の僕じゃない!

でも? 彼は僕で今の僕は彼なのかもしれないと思うんだ。

“同一人物のようで、同一人物じゃないんだよね!”





そもそも、死んだ僕が何故? “自殺を図ったのか?”

多額の借金があったらしいんだ。

でも今の僕も死んだ僕の借金を引き継がなくてはいけなかった。

だけどさ! “この借金は僕が作った訳じゃないから、”

だから、“自己破産したんだよ。”

誰にも内緒で、彼女には結婚前提でこれからは付き合っていき

たいから、一緒に君の部屋で住んでもいいかなって言うと、、、? 

すんなり彼女の家に僕は転がり込む事が出来たんだ!

僕の通帳にはお金が入っていないし、財布の中も小銭が少ししか

入ってないしね。

その代り、彼女の手料理を毎日食べられるし最高の時間を過ごして

いるよ。

今思うのは? “なんで死んだ僕は死ぬ事を選んだんだろうと考える。”

今の僕は、何も困る事がないし悩み事もないんだ。

“死を考える事が何一つないんだよ!”

悩む前に、僕と入れ替わっていたら? 死んだ僕は死ななくて済んだの

かもしれないのになってふと考えるんだ。


・・・でも? 死んだ僕が居なかったら?

今の僕は居ないのかもしれないと思うと? やっぱりこれで良かったん

だと思う。

だけど、今の僕がまた死を選んだら? 今の僕の代わりに別の僕がまた

生まれ変わるのかな?

そう思うと、なんか今の僕は一生懸命生きないとなって思うんだ!


最後まで読んでいただいてありがとうございます。

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