異世界転移しちゃいました
お久しぶりです。
去年の年末当たり出す予定が遅れに遅れ1カ月も出せなかったことを謝罪します。
言い訳は……いそがしかったからと言いたいところですが、当初の内容を大幅に変更することになりその弊害でプロットなどの変更をすることになったからです。
誰ですかね、こんなことをしたやつは……はい、俺です。本当にすみませんでしたぁ!
目が覚めたらそこは僕の知らない場所だった。
草木がそよ風を受けてなびき、空は雲一つもない青空。そして、舗装されていない土の道路。
その風景の中で僕だけ、学生服を着た黒髪の少年が一人だけポツンと突っ立っていた。
その当事者である僕は心の中で軽くパニックに陥ってた。
なぜパニックになっていたのかは僕がなぜこんな何もない場所にいるのか。そして、自分の記憶を思い出すことができなかったからだ。
唯一思い出せることができるのは「日本」という場所とそこでの常識だけだった。自分の名前、年齢、出身地、友人、すべてを思い出せなかった。
僕は少しでも情報を得ようと周り見渡したが、自分のいる場所と記憶にある日本の風景を比べると、全く一致しない。
日本で開発または開拓が進んでいない場所は、自然遺産や樹林、山奥などの田舎ぐらいのはず。
なのに自分が今いる場所は、太陽の陽を遮るような物がない開けている。
こんな場所が日本にあったら、町もしくは住宅街が作られててもおかしくはないはず。
昨今は環境問題とかで自然を残そうと国主導で動いてたりするからそれかと思ったが、違うというのはなんとなくだが感じ取った。こんなだだっ広い場所は日本だと北海道ぐらいしかない。だが、北海道でも大体の道路はアスファルトで舗装されている。
「じゃあここは一体どこなんだよ、まじで……」
そう独り言をこぼし、ため息をついた。一人でいるというのはなかなかに苦痛だ。せめて、人がいればよかったのに……
そして何時間その場にいたかわからないがしばらくその場で考え込んでいると、心地好い陽当たりのおかげでうとうとし始めてきてしまった。長時間悩んでいた弊害だった。
近くを見渡すと、寄り掛かるのにちょうど良い木があった。その木のすぐ横には何か大きなものが何度も通っているであろう跡がある土の道があった。
『この道を通る人にでも聞けばここがどこかわかるだろ。それからどうするか考えるか』
僕は悩みを一旦その場に置き、いい感じに日陰になっている木の根元に寄りかかって腕を組み、目を閉じた。しばらく心地いいそよ風を受けながら寝ていると、遠くからガラガラと何かを引く音と生き物の足音が聞こえてきた。
そこで目を開き音のする方角を見ると、一台の荷馬車が走ってきた。
そしてこの時点でで僕は気づいた、ここが「日本」ではなく、ラノベとかで多く書かれている「異世界」ということに。
それとここが異世界だとわかったことで、もうひとつわかったことがある。
僕は一回死んでから転生、もしくは何かしらの力が作用して僕はここに転移してきたということ。
『だから僕はこんな何もない場所にいたのか……なんか複雑だな。記憶がないからわからないがぼっちだったという可能性が出てきたし、何かしらで死んだということにも。』
そう考え、ただ茫然としていると馬車が近くまで接近していた。
自分が異世界に来ているというショックで唖然していて、声をかけるということを忘れたまま通りすぎる馬車をボォーッと見ていた。すると荷馬車の中にいた女の子と目が一瞬あった。そして思わず見惚れしまった。
髪は金髪の長髪で身長は自分と同じぐらい。目はエメラルド色に近く目じりが少し垂れていて顔が整った美少女だった。
そんな女の子が乗っていた馬車を通りすぎても見続けてたおかげで、目を閉じる前に考えていた、ここを通った人にここはどこかを聞くということをすっかり忘れていた。
そのことを思い出した僕は「はぁー」とため息を吐いて落ち込んだ。だが話しかけることができなくても得られたものもあった。それはあの馬車が向かう先に人の住む場所があるということだ。歩いてどれくらいかかるかわからないけど、ここで一人夜を明かすよりはマシかと考え、歩き出そう立ち上がろうとした時、さっき通りすぎた馬車が少し離れたところで停まった。
なにかあったのかなと思い立ち上がってからそちらを見ると、さっき目があった女の子が御者に何か一言言ってから降りてこっちに向かって歩いてきた。
そして女の子は僕の目の前まで来ると首を傾げながら言った。
「ねぇ君、こんな場所に一人でいて何かあったの?」
これが、僕が従者としてどこまでもついていく彼女との初めての会話だった。
今がんばってストックを作っていますが多分週一投稿になるかと
もしかしたら週2以上になるかもしれないし、それ以下になるかもしれない。
モチベには勝てないので