俺の鼻高い幼馴染
俺はさっき貰った資料をもう一度見る。やっぱり榊柊って書いてあるよな。同姓同名?でも同郷がいいって条件出したってことは俺の幼馴染の柊な気がするし…でも普通連絡してくるよな?
―ブーブブッ
スマホにメッセージが届いた。
やっほー!!!今日の夜暇?暇でしょ??ごはん行こうよ~~終わったら国分寺直行!よろしく~
―あんな…いつものことだけどあいつ自己中だな。俺は毎日暇人ってか。今日まだ月曜日なのにめんだくせーな。行かないと行かないで仕返しが怖いし、行くしかないんだけど…
「高目さん。お約束の方来てますよ」
声のする方を見ると相沢が俺の横に立っていた。相沢は最近まで同期の光村といい感じだったような気がするんだが…
「高目さん??」
俺が返事をしていなかったので相沢は俺の顔を覗き込んできた。
「うわあ」
咄嗟に情けない声が出てしまった。
「月曜だからってぼーっとしないでください!わたしの話聞いてました?」
「あ、うん…」
相沢は俺の耳に自分の口を近づけ小さな声で話しかけてきた。
「ちなみにイケメンです!情報提供よろしくです」
―は?
相沢は一歩下がってニコッと笑って自分の席に戻っていった。」
ミーティングルームを見ると資料に目を通している男の人がいた。見た瞬間確信した。俺がが思っていた柊だ。俺は柊が待っている部屋に足を運んだ。
―ガチャ
「よお、やっぱりお前だったのか。連絡しろよな。」
「久しぶりだな。びっくりさせようと思って。」
柊は悪趣味なサプライズが成功して満足そうな笑みを俺に向けた。
◇
とりあえず仕事の話は終わりひと段落。
「そういえばさ、さっきなんか難しいことでも考えてた?」
「ん?いつ?」
「俺がここに来た時だから…まだお前がこの部屋に来る前に頭かかえてたろ?」
「あー…あれか」
「ん?」
「あんなだよ。今日仕事終わったら飯行こうって。あいつ仕事ひと段落したんじゃね?いつものことだし、お前がカナダにいる間ずっと俺が世話してきたんだぞ?この歳にもなって幼馴染の世話するとはな」
「じゃあ、夜3人で夕飯食べるか?俺帰国してからあんなとも会ってないし、ちょうどいい機会だしな」
「あ…まじ??よかったー。あんなもきっと喜ぶな」
俺たちは6時半に国分寺駅で会うことを約束して柊は俺の会社を後にした。久しぶりに会った柊は変わらずクールで今日初めて会った相沢も虜にさせるぐらいの持ち主だ。そんなアイツが俺の中小企業に出入りするとはな…柊は昔から優秀だった。俺はそんな柊が幼馴染であることを鼻高く思っていた。いつも話題の中心で勉学もスポーツも容姿もどれをとってもマイナスな部分がなかった。歴代の彼女もみんな美人だし。はあ、俺も人生で1回でもいいから可愛い彼女が欲しいと思っていた俺の青春時代。
柊もいればあんなの世話も分担できるしな… あ、でも柊に彼女とかできたらまた1人で世話しなくてはいけないのか…そもそも何で俺は毎回あんなに振り回されるんだ?アイツに言われるとついついやらなくてはいけないと思うようになっていた。遠い昔に何かあったと思うんだがはっきりした理由は思い出せない。
俺は近い未来遠い昔にあった重要な出来事を知ることになる。




