5話 エルフ国家消滅
その日エルフ国家は大騒ぎだった。なにせ一夜のうちに一区画が消滅したのだから。色々と噂はされていたがとりあえずその日のうちに衛兵が町を守ることとなった。
その時俺は新たな計画を考えていた。自身が取り込んだ魔物に変化できるのだからそれを並列思考で操作すれば経験値は全て自分に入ってきて尚且つその魔物に俺の影をくっつければその場で食べることができる。
その日の夜俺は街の中から幻獣白虎を100体召還した。全てに俺の闇属性と深淵属性が付与されておりその日のうちにエルフ国家は虐殺現場と化した。
それでも使える奴はかなり使えたし、10000人を超える国家を滅ぼしたのだから相当レベルアップしただろう。まだ見てないからわからないが。
それでも数百人は逃してしまったが、そこまで負担ではない。それにこれで俺は人間→高位人間→仙人へと進化を遂げたのだ。
レベルもかなり上がっているしかなり強くなってるだろう。
次はエルフの国の中心部『世界樹』だ。中心部に天高く聳え立つ世界の中心と言われる『世界樹』に向かって荒廃した国痕を歩む。
とりあえず人化するか。そう思い化身の仙人を選択する。そうすると俺の体は漆黒の繭に包まれ光が止むと繭が自然に崩れていった。あれ?なんか背低くね?
近くの破壊された池まで走り覗き込むとまるで女の子のような黒髪ロングの可愛い子がいた。俺は焦って大事なところに触れるがせめてもの情けか大事なものはついていた。
中性だからだろうか、おそらく女性型と男性型どちらも取れるんじゃないだろうか?ここで慌てても仕方ないと見た目については諦め、とことこと荒廃した道を進む。
世界樹についた俺は最大限まで影を広げ【暴食】を発動する。
《SSS等級魔獣《精霊王》を討伐しました。10000000獲得しました。》
《【信仰Lv100】【体力超回復Lv100】【魔力長Lv100】【自然魔法Lv100】【暴風魔法Lv100】【神格Lv1】を獲得しました。統合します。》
《固有能力:暴食がLv100まで到達しました。超越能力:神喰Lv1を獲得しました。
固有能力:天地鎖縛がLv100まで到達しました。超越能力:神滅天鎖Lv1を獲得しました。
一般能力:火炎魔法Lv100大海魔法Lv100暴風魔法Lv100大地魔法Lv100雷鳴魔法Lv100自然魔法Lv100を統合し、神羅万象Lv1を獲得しました。
創造神からメッセージを受信しました。》
は?と、と、とりあえず創造神のメッセージを見よう!
『拝啓アンリ・マユ様。貴方の愛しの妻、創造神ナトゥーラです。貴方の姿形は私好みにしましたので永劫変えられません。
さて、本日は旦那様が神格を得た事により下級神の領域まで到達した事にご褒美を与える事にしました。このメッセージを読み終わったら目の前においてある事でしょう。
そして本題ですが、旦那様にはこの世界で神を名乗っている6人の管理者を討伐していただきたいのです。火の神、水の神、土の神、風の神、光の神、闇の神を名乗る奴らは先代の神から力を奪い平等に分配したものたちです。
一体一体は旦那様より弱いですが集まってくると旦那様でもキツイかと思われますので。
早く上級神まで到達して私を迎えに来てください。前々世からのお願いですから忘れないでくださいね。浮気したら切断しますから♡』
やべぇよ、まじやべぇよ。
創造神の旦那様?前々世からの約束?とりあえず現実逃避するか。すると目の前の空間が裂け二振りの長剣が出てきた。鑑定すると、
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
名称:崩劔ラグナロク
等級:測定不能
攻撃:50000
耐久:100/100
分類:神滅兵器
効果:全ステ10倍・破壊不能・絶対切断・万物貫通・概念武装《崩壊》・第五封印《領域指定》・第四封印《重力制御》・第三封印《分子解析》・第二封印《結合消去》・第一封印《原子除去》
神技:崩天の曙光
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
名称:焔劔ムスペルヘイム
等級:測定不能
攻撃:50000
耐久:100/100
分類:神滅兵器
効果:全ステ10倍・破壊不能・絶対切断・万物貫通・概念武装《燒滅》・第五封印《領域指定》・第四封印《地殻操作》・第三封印《分子振動》・第二封印《振動摩擦》・第一封印《原子焼却》
神技:煉獄の業火
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
効果おっかしいだろがァァァ!
神滅兵器ってなんだよ!これ俺のステータスもやばい事になったんじゃないか?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
名前:アンリ・マユ
種族:冥府神《下級神》
性別:中性 年齢:0 等級ランク:EX
LV:138/500
HP:10G
MP:32G
筋力:14G
耐久:14G
敏捷:28G
精神:26G
器用:14G
領域:17653㎡
化身:深淵ノ奈落王・暗黒獅子・炎龍・聖龍・戦闘馬・殺戮熊王・大鬼皇帝・聖一角獣・水精霊・光精霊・仙人・精霊王・幻獣白虎
一般能力コモンスキル
【魂魄魔法Lv1】【怨恨術Lv5】【星天魔法Lv3】【武帝術Lv1】【仙技Lv1】【多重思考Lv28】【念話Lv1】【気配操作Lv39】【魔技Lv1】【予知Lv2】【幻虎技Lv5】
固有能力
【成長率10倍】【化身Lv68】【裁定の天秤Lv1】【冥界創造Lv38】【深淵支配Lv1】【幻獣覚醒Lv3】【奈落召喚Lv24】【魔力支配Lv1】【魂魔不滅Lv1】【神羅万象Lv1】
【神託Lv1】【双剣術Lv1】
超越能力
【神喰Lv1】【神滅天鎖Lv1】【黄泉送りLv1】【神威Lv1】
称号:【創造神の旦那】【超克者】【超越者】【簒奪者】【森の主】【幻獣種】【虐殺者】【理の覇者】【革命家】【神災】【特異点】【国堕とし】【神格保有者】【神に至りし者】【世界を喰らうモノ】
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
唖然とした。なんか色々変わってるし……。今わかるのは新しい能力を試す事が最優先と言うことだけだ。説明文によれば魂魄魔法は冥界の神たる俺しか使えない生命の魂に干渉する魔法だ。
星天魔法は星々の操作、裁定の天秤は敵のカルマ値かけるー1の攻撃を与え、冥界創造は自分の影、もはや深淵に新たに輪廻転生を管理する世界を作ること。
これからやってみよう。これだけ説明書がついてきたからな。
『これを読んでいると言うことは冥界創造を行うのでしょう。順に説明いたしますと、冥界とは多重世界において死者の魂についた記憶や能力などを洗浄し新たに世界に散蒔く場所のことを言います。それでは手順の説明です。
①冥界創造を使って全8階層の地下空間を作ってください
②生命の種を使い8体の眷属を生み出してください。
③8体の眷属を1層ごとに配置してください。
④最下層に配られた魂魄洗浄機を配置してください。
では頑張ってください。』
なんかしっくりこないけどまぁいいか。
それから俺は冥界創造で地獄のような禍々しい気配を発する地下8階の大迷宮を作り上げた。そして配られていた生命の種を使い8体の眷属を生み出した。
第1層の階層主は堕天の戦姫
超越能力は【堕天戦装】
第2層の階層主は星嵐の天狼
超越能力は【神天嵐雷】
第3層の階層主は氷霜の霊王
超越能力は【氷雪地獄】
第4層の階層主は靈喰の獅鰐
超越能力は【魂滅破霊】
第5層の階層主は焱煙の魔将
超越能力は【神焔滅却】
第6層の階層主は虚無の環龍
超越能力は【輪廻転生】
第7層の階層主は百頭の毒蛇
超越能力は【侵蝕永毒】
第8層の階層主は千手の観仏
超越能力は【神腕千剣】
これでいいだろう。
「さぁ、出でよ、神獣たる我が眷属よ!冥界の闇より顕れよ!」
俺の前に8つの魔法陣が広がり、眩い光を放った。光が収まるとそこには人化した8人の眷属が膝をつきこうべを垂れていた。
「1番目の眷属、千手の観仏此処に見参!!」
「2番目の眷属、百頭の毒蛇参上致しました。」
「3番目の眷属、虚無の環龍主人の元に!!」
「4番目の眷属、焱煙の魔将参上したぜ!!」
「5番目の眷属、靈喰の獅鰐ここですわ!!」
「6番目の眷属、氷霜の霊王ここに来たよっ!!」
7番目の眷属、星嵐の天狼参上致した」
「8番目の眷属、堕天の戦姫……ただいま参上しました……」
おお、壮観だぞ!この世界最強格が一堂に会するとは!
「まず俺の敵は神を騙る世界の管理者共だ。その為には情報が必要となる。お前らは各自地上に出て各国家に潜入しろ。
この迷宮がどこだかはわからないが、俺が天井を壊す。じゃあ行くぞ。」
首を縦に振り頷いた彼らを後方に下げ、崩劔ラグナロクを出す。これは全封印を解除して使うのに20G必要なのだ。
鞘から抜き漆黒の刀身を覗かせながら鋒を天に向け、詠唱を始める。
「神話は滅ぶ、己が創りし栄華と共に。」
刀身を漆黒の渦が逆巻く。
「天地の守護者は崩天と崩れゆく。」
剣を持つ右手にかなりのエネルギーが加わり、相当な力の奔流が周囲10メートルほどを暴れ回る。
「虚無を紡ぐ崩壊よ!終りの天地を仰ぎ見よ!」
キュィィィィーーーンと甲高い音と共に漆黒の渦は刀身に吸収されていく。
「崩天の曙光ッ!」
鋒に全てを崩壊させるエネルギー乗せ縦に一閃。
瞬間、世界が崩壊した。
迷宮の天井だったはずの場所は神が振るった一振りの神剣で空気が消滅し、時間の流れも崩壊し、空間も崩壊した。
この日、世界は震撼した。
世界最大級でEX級認定をされている迷宮、《世界の箱庭》を中心として天地が震え、時間軸が崩れ空間軸も崩壊を始めたのだから。
この直後周囲の国や都市は時空崩壊の余波を受け原子レベルまで分解され消滅した。特に《世界の箱庭》の上に成り立っていた迷宮都市ユグドラシルは漆黒の奔流に飲み込まれ一瞬で世界から消え去ったのだ。
崩壊した空断層に周りの空気が流れ込み上昇気流が発生した。これに乗って地上に出るとしようう。
「これでいけるだろ?」ドヤ顔で言った俺を見て眷属たちは
「これは…やばいですねぇ……」
「世界が崩れるかと思った……」
「流石は我等が創造主だな!!」
「今、時間軸が一瞬消え去ったよ…」
「有り得ない、対世界武器かしら」
なんでこいつらはこんなにビビってるんだ?これでも最大出力じゃないのに。