クラスでの居場所
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朝は苦手。雨も苦手。苦手な朝に…………
「相田、お前今日は大丈夫か?」
苦手な人……。
廊下のロッカー前で、須藤君に話かけられた。須藤君は、昨日保健室まで肩を貸してくれた人。多分……恩人だ。
「おはよう。おかげさまで、なんとか治った。昨日はありがとう。舞台直すの手伝ってくれたんだって?先輩達が感謝してたよ。」
とりあえず、お礼。お礼はちゃんと言っておこう。
「別に。たまたま通りかかって頼まれたからやっただけ。」
何だかんだで手伝ってくれる人だから、いい人なんだろうと思う。
「ありがとう。」
その言葉を聞くか聞かないかのタイミングで、彼は教室に入って行った。その後に教室へ入ろうとすると、昨日観に来てくれた、もう1人の方にも話かけられる。
「おはよう。ひらりちゃん!」
「えっと……」
「晴だよ!いい加減覚えてよ」
「ごめんね。おはよう。晴君。」
晴君にもお礼を…………
「あの、昨日は観に来てくれてありがとう。」
「こちらこそ誘ってくれてありがとう。楽しかったよ!」
嬉しい!見てくれる人がいて、楽しいって言ってくれる人がいる。
「本当?ありがとう!」
「何?相田さん晴とどっか行ったの?」
私と晴君の話に、クラスの女子が食いついてきた。
「昨日ひらりちゃんの公演見に行ったんだ。」
クラスの子に公演の事言ってもらえた~!
「公演?」
「ひらりちゃん演劇部だから」
「えー!!相田さん演劇部だったの!?」
そうだよね……知らないよね。私もみんなの名前知らないんだけどね。
「え?知らなかった?」
「知らなかった~!」
言わなきゃ。勇気を出して言わなきゃ!!
「あ、あの、明日まで新入生歓迎公演やってるからもし時間があったら」
チラシを女子に渡してみる。
「これって新入生歓迎公演って書いてあるよ?」
「1年生しか入れないのかと思ってた。」
あ……そうなんだ。確かにそうだよね。それで新入生歓迎公演はお客さんが少ないんだ。
「そんな事ないよ。名前がそうなってるだけで、誰でも観に来ていいんだよ?気軽に遊びに来てよ。」
「そうなんだ~友達誘って観に行くよ。」
嬉しい!クラスの女子と話せた!
「ありがとう。」
初めて……クラスに居場所ができた。晴君のおかげかも。良かった。見てくれる人がいる。体調も回復した。今日は…今日こそは、全力で演れる!




