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独白
わたしたちは、ずっと一緒でした。
離ればなれになったときもあったけれど、それでも、心はちゃんと、繋がっていました。
闇が支配する世界。
裏側の世界。
彼女がわたしを求めるならば、わたしは喜んで彼女の隣にいる。
わたしが彼女を求めれば、彼女はわたしの隣で微笑んでいてくれる。
たとえ、深淵の中にあって異彩を放つ闇の世界であっても。
たとえ、光の届かない裏の世界であっても。
一人じゃないならなんとかなる。
不安があれば弱音を吐くの。孤独の中では独り言でも、わたしがいれば、彼女がいれば、それはただの会話の始まり。
寂しい気持ちは消えていく。楽しい気持ちは膨れ上がる。
だからわたしは、こんな世界でも生きていけるの。
こんな世界で、生きていこうと思えるの。
あなたがそれを望むなら、わたしはどこまでもついていく。
そう。
あなたが深淵に向かって歩き出すのなら。
わたしはその隣で、永遠に。
ずっとずっと、永遠に――。
新しい物語が始まります。是非、お付き合いください。




