エルフ視点から語る精霊樹_1
_えーーー、フリーズから解放された王妃様にぶんぶん揺さぶられている蔵元です。
_うむ、なんかこの子(鉢植え)に見覚えがあったんだろう。にしても長くても2~30年しか時間は戻せてないはずだから、見たことがあるなら本人(植物)との面識もあるのか?
王妃様「はっ、それにしても何故こんな所に精霊樹の苗なんてものがあるんです。蔵元さん(冷笑)」
_うん、怖いですね。てかコイツはやっぱり苗なのか、うん十年もしくは百年単位で苗ですか……。
あとやっぱり、この小人は見えてないのか?なんか登頂成功とばかしにこっちにドヤ顔されているんだが
「いや、そう言われても。こっちも混乱中なんですが、破壊僧の貰ってきたっていう枯枝に試しに魔法使ってみたら何日も気絶してたみたいだし。というかこれっていったいなんなんですか?」
あー、やっと離してもらえた。てか王妃様なんか驚愕の表情で見てるし、そしてなんか斥候っぽい人になんか頼んでる。うん破壊僧ガンバレ、乙。
王妃様「ええ、(小声)、_____、……です。はい、この植物についてですね、私たちつまりエルフの間では精霊樹といわれその名の通り精霊の宿る神聖な樹木だと扱われてきました。ただ植樹に適さず実を付けることも稀だったために故郷でも100本はなかったと思います。ただ伝承として所持する魔力が極端に少ないものには友好的に接していたというものがあります。」
_うん。えーーと、この様子を見る限り魔力が少ないものを好むというよりも、単に人懐っこいんだろうなと思う。なんせ頭の上でめっちゃ楽しそうにしてるしな