第一話 英雄
「なんだ、この宮殿は。それに私は勇者によって殺されたはずだが」
アキラの第一声はそんな言葉だった。アキラは目を覚ますとそこには一つの宮殿が立っていた。宮殿はアキラが魔王の時に暮らしていた城よりも大きかった。
しばらく、アキラはそこで考えていたがとりあえず宮殿に上がってみた。宮殿には長い階段があり、それを上がると上には王が座るような椅子があって、そこにあの時の神様が座っていた。
神を見たとき、アキラは罪悪感に押された。あの時の頼みが叶えられなかったからだ。
「神様、私はあなたの頼みを叶えられなかった。私にはあなたに会わせるような顔がない」
アキラは後悔をしているように悲しい顔をして言った、すると神様は笑顔をして首を横に振った。
「あなたはわたしの願いを叶えましたよ」
アキラは神の言葉が理解できなかった。なぜなら、アキラは魔族を救えなかったからだ。神は言葉を続けた。
「あなたはたしかに救いましたよ、わたしはそれを知っていますよ。あなたは確かに魔族を救えなかった。だが、あなたの意思はあの勇者が受け継ぎました。あの勇者はあなたの事を知って、自分の国の王に意見を言いました。勇者の言葉を聞いた王は怒り勇者を死刑にしました。だが、それを知った国民は王に反乱を起こして、王を殺しました。そして、国民は魔族の事を知って、自分達に反省をして。あなたと勇者を称えるための国を作りました」
「だが、私は魔族を救えなかった」
アキラはそんなことを口にしていた。それは、当たり前の事だった。アキラが英雄になったところで魔族は一人も残っていないのだ。
「違いますよ。魔族は偶然に一人残っていたんですよ、その魔族があなたの事を広げたんですよ。その一人の子孫は今でも生き残っています。だから、わたしはこの宮殿に戻ってこれたんですよ。だから、あなたは魔族を救ったんですよ」
アキラは泣いた。魔族が残っているとは思ってなかったからだ。だが、一人残っていた。自分のやってきた事はなに一つも無駄ではなかったのだ、アキラは嬉しかった。
しばらく、アキラが泣いていると二人の女性が上ってきた。
すると、神は三人に向かって言った。
「君たち英雄に頼みごとがある。私の世界から十二の宝具を探して欲しい。その宝具がもしも、その世界の人間に使われたら世界は滅んでしまうために英雄である君たちに探してほしいのだ」
神は頭を下げて頼んだ。