役職の能力と数字
狼の仮面の下からの声は機械のように平坦に続いた。
それではルールを説明します。
今回の村は十人構成です。
一般的には「10A狩」と呼ばれる配役です。
仮面の男の台詞と同時にモニター画面に可愛いアニメ調のイラストが表示された。恐らく、あの狼が表示させているのだろう。
ーー一枝一馬は唇を噛みしめ、画面に視線を突き刺した。
光が彼の瞳に映り、苛立ちを青白く染める。
役職を説明させて頂きます。
村人陣営は合計七名です。
占い師が一名。
夜時間になると、プレイヤー一人を占う事が出来ます。
占ったプレイヤーが人狼か否かを確認する事が出来ます。
ーー二乃二葉は静かに息を吐き、画面の文字を一つ一つ追うように目を細めた。
彼女の指先が、椅子の肘掛けを軽く叩く。
霊能者が一名。
夜時間になると、前日に吊られたプレイヤーが人狼か否かを確認する事が出来ます。
ーー三木三郎は肩をわずかに落とし、画面に映る言葉を飲み込むように見つめた。
喉が小さく動く。
狩人が一名。
夜時間になると、プレイヤー一人を護衛する事が出来ます。
護衛対象者が狼の襲撃を受けても死亡する事はありません。
尚、自分自身を護衛する事は出来ません。
ーー四宮四季は両手を膝の上で固く組み、画面から目を逸らせそうになりながらも、じっと耐えた。
指の関節が白くなる。
村人が四名。
こちらはなんの能力もない役職です。
皆様の推理力が唯一の武器となります。
ーー五条五月は首をわずかに傾げ、画面の文字を何度も読み返した。
唇が小さく開き、息が漏れる。
続きまして、狼陣営になります。
こちらは計三名となります。
ーー六車六平は腕を組み、画面を睨むように顔を近づけた。
口元に薄い笑みが浮かぶかと思えば、すぐに消える。
人狼が二名。
このゲームの主役です。
夜時間になると人狼以外のプレイヤーを一人襲撃する事が出来ます。
また、仲間の狼が誰かを把握した状態からゲームを行う事になります。
占い師を騙るのも、霊能者を騙るのも、村人の振りをするのも自由です。
ーー七瀬七海は髪を耳にかける仕草で時間を稼ぎ、画面の説明を静かに噛みしめた。
瞳に、微かな光が揺れる。
狂人が一名。
こちらも狼陣営となります。
ただし、人狼が誰なのかは他の村人陣営と同じようにわかりません。
襲撃能力もありません。
占われた時の結果と霊能者の結果が村人扱いとなる狼陣営です。
占い師を騙るのも、霊能者を騙るのも、村人の振りをするのも自由です。
ーー八雲八重は背筋を伸ばし、画面を真正面から見据えた。
息を整えるように、ゆっくりと胸を上下させる。
村人陣営は人狼を全員処刑すれば勝ち。
人狼陣営は生き残っている人狼の数が村人陣営の数と同じかそれ以上になれば勝ちとなります。
ーー九里九郎は最後に、画面の最下部まで視線を落とした。
指先が震え、すぐに握り拳に変えた。




