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詩小説へのはるかな道 第107話 勇者は世界の果てで昼寝する

作者: 水谷れい

原詩: 勇者は世界の果てで昼寝する


黒いマントを翻して

ぼくは校舎の屋上に立つ

一陣の風がぼくに問う

お前は 勇者か それとも愚者か


世界の秘密をぼくは知っている

「カレーうどん」のハネは、物理法則を無視して白い服を狙う

「靴下の片方」は、時々、冒険に出る

「テストの残り5分」だけ、時間の流れが3倍速になる


これでわかるだろう

ぼくが 勇者か 愚者なのか

空を睨んでいたら

雲が「ごめんね」と言った

ぼくは「いいよ」と答えたけど

ちょっとだけ泣きそうだった


午後のチャイムが鳴るまでは

ぼくは世界の果てで昼寝する

夢の中では勇者だけど

起きたらプリントがぐしゃぐしゃ


ーーーーーーー


詩小説: 勇者は世界の果てで昼寝する


午後のチャイムが鳴るまで、ぼくは世界の果てで昼寝する。


夢の中では魔王を倒し、世界を救い、拍手喝采。

ぼくは王宮で、王様から勇者の証をもらうことになった。

「この者を世界を救いし勇者と認定する。

 よって、王家の誉れたる第一王女を伴侶として与え、

 その剣と名誉は永劫に王国が守護するものとする」

王様が重々しく巻物を巻き、ぼくに差し出す。

王女さまは頬を赤らめ、なぜかぼくの方をちらちら見ている。

兵士たちは槍を掲げ、楽団は凱旋の曲を奏で始めた。


そのとき――

カーン、コーン……午後の授業の始まりを告げるチャイムが鳴った。

ぼくは机に突っ伏したまま目を覚ます。

王女さまの気配はどこにもない。

代わりに、提出するプリントがよだれでぐしゃぐしゃになっていた。


――せめて、王女さまとキスするところまで夢を見たかった。


=====


わたしの詩小説をもとにAI君が詠んだ連作短歌です。


連作短歌: 勇者は世界の果てで昼寝する


一 昼下がりの果て


世界果て

昼寝の丘に 風ひとつ

夢の門より 魔王あらわれ


二 凱旋の間にて


喝采の

ひびく王宮 巻物の

重さはぼくの 胸を押し上ぐ


三 王女さまの頬


ちらちらと

ぼくを見ていた その理由

夢の中なら 知っていたのに


四 午後のチャイム


カーンコーン

凱旋の曲を 断ち切って

教室の窓に 冬の光差す


五 よだれの跡


勇者より

先に現実 ぼくを呼ぶ

ぐしゃりと濡れた 提出プリント


六 夢の続き


せめてまだ

唇触れる その寸前

夢よ戻れと 机に伏せる

詩をショートショートにする試みです。

詩小説と呼ぶことにしました。

その詩小説をもとに詠んでくれたAI君の連作短歌も載せます。

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