第1章 〜始まりの蒼空〜
王道80%(さらに現在浸蝕中……)
軍人物語のはずが学園物語っぽくなってどうしようかと思う今日この頃です。
ちなみにこれの書き方は主人公視点の心理描写もあれば情景描写みたいな書き方とまったくもってめちゃくちゃです……
正直描写って何? って感じに書いてますがそれでも見てくれる人がいれば幸いです!
汚れのない青空
彼は何を想い
彼は何をしたのか
彼は君に
君は彼に
私達は歩みを止めてはいけない
進む先に希望があるから
とある詩人の詩
いつもと変わらない快晴の空、季節は春だ。眩しすぎてとても目を開けてられない程に太陽が照っている。
そんな空の下で今日も彼等はいる。
「あもうダメだ!!」
一人の金髪の青年は何かを諦めたのか地面に倒れていった。
「おいおい……もうへばったのか?
金髪の青年に話しかけた同い年くらいのもう一人の黒髪の青年はそう言った。
「き…ゼイ…きつ……死ぬって」
金髪の青年は今にも死にそうなほど息切れをしていた。
「まぁへばるのはいいけど……そんなことしてたら「コラァァ!! そこサボるんじゃない!!!!」
倒れている金髪の青年にもう一人の黒髪の青年が話しているといきなり20代半ばの茶髪の男性が二人の青年に向かって怒鳴ってきた。
「やっやば……んじゃ俺捕まりたくないし逃げるわ! 死ぬなよ!」
「あっ……テメェこんな時だけ……!!」
倒れていた金髪の青年はいきなり立ち上がり瞬速のスピードで逃げていった。
「くっ…あいつ……逃げ足だけ一人前だな」
20代半ばの茶髪の男性は逃げ去って行った金髪の青年を見つめながら呟やいた。
「……(さて気付いてないようだし……逃げるか………)」
逃げきれてない黒髪の青年は今逃げようとしたら突然背後から殺気を感じた。
そして……
捕まった。
「ふぅなんとか逃れたな……」
先程一目散に逃げた金髪の青年はそう呟いていた。
「レイの奴捕まったかな……?」
俺はラステル・クロード
俺は数ヶ月前魔術学園を卒業して現在は軍に所属している。今はいつもの朝の基礎体力訓練をしている。
まぁ俺は生憎特別な能力もなくいわゆる平凡な力しか持たないから朝から走るだけの体力は持ち合わせていないのでこうしてサボってるだけだ。
あっそうそう、さっき俺と一緒にいた奴は
織雅 羚って奴で俺と同期の奴である。
レイは東洋の方からの出身であるが何かとだな……うまがあうって感じかな?
ついでに言うとさっき怒鳴っていたのが…
「みつけたぞ?」
一瞬俺は空耳だと思ったがそれは後ろを振り向いたことにより間違いだとわかった。
「げげっ!!? ゼブラ教官っ!!!?」
このさっきから怒鳴ったりしてる怖いこの人は
シャルム・ゼブラ、俺達新米を育成する教官だ。
とりあえずうるさい、厳しい、怖いと三拍子だ。
「貴様レイからすべて聞いたぞ……独房でもあれば入れたいものだ」
ゼブラ教官はニコニコしながら近づいてくる。はっきり言って怖い。自分の生命に危機を感じた俺は再度逃走を試みた。だがそれは判断ミスとなってしまった。
「ほほう、懲りずに逃げるとは……いいよう度胸だな」
逃げる先にはいつの間にかゼブラ教官が立ちはだかっていた。
「近いうちに貴様専用の独房を作ってぶち込んでくれようか」
……死刑宣告された気分だ……。
そして俺は訓練そっちのけで数時間ゼブラ教官の説教をくらうハメになってしまった。
‡
「あ〜やっとお昼になった!」
俺は盛大に言いながら食堂の一つの席に座った。
「”お昼なった”
じゃねよ! 俺まで何でとばっちりくらわなきゃなんねんだよ!?」
俺の隣にレイは怒鳴りながら座った。
「イヤイヤ…俺のせいではないだろ?」
俺は冷静にコーヒーを飲みながら言い返す。
「まぁその話は置いといてクロード…お前は明日の事聞いてるか?」
先ほどまでの形相とは打って変わって落ち着いた様子で話し出した。
「ん? 明日? 明日なんかあるのか?」
レイは、
「あっ……コイツ知らねえな」
って顔で俺を見てため息をついた。
なんかムカツク……
「明日どうやら新人教育もかねてギルドの任務をギルドの奴等と合同でやるみたいだぜ?」
「うぇマジかよ?」
俺はやる気なさそうな返事で返した、というかやる気がないのだが。ちなみにギルドというのは16歳以上でギルドの試験に受かれば入れる職業である。
魔術学園を卒業した人は軍へ行くのが多いがたまにギルドへ行くの人もいる。軍は基本他の国との戦争などででる多人数での行動をするが、ギルドは少人数から動き、落し物の捜索や魔物討伐などを主にする。
軍とギルドの違いはそんなとこである。
「まぁ全員が行くんじゃなく何人かが選べて行くことになってるらしいからまずお前は選ばれないだろうな」
「そっか!! ならいいや!! よかったよかった!」
俺を見てレイはまたもやため息をついた。
「お前…何のために軍に入ったんだよ?」
もはや呆れ口調である。
「別に…俺ってそこまで優秀な頭も身体能力も持ってるわけじゃないし、一応ギルドに志願をしたんだが落ちてしまったしな取り付く島がここしかなかって感じ?」
俺は笑いながら言った。レイも特に反論することもなく「ふ〜ん…」とだけ言って少し沈黙が続いた。
近日更新予定