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知識と引き換えに…失しなったものは性格だ

★この作品はフィクションです。実在の人物・団体・事件などにはいっさい関係ありません。


~高校入試当日~

俺の名前は土手こうすけだ。

「さてと…まぁ、こんなもんかな」…高校入試当日、試験会場で俺はそう呟く。周りには頭の悪いゴミ共が必死になって問題を解いている。猿共が…おっとと、危ない危ない。これ以上の煽りは良くないよな。猿共には理解が出来ないしな。と、心の中で呟く。目の前の問題は既に終わっている…いや、既に全問解き終わっている。俺はここの高校の歴史を変えに来た。猿共の頂点へと君臨し、いずれは日本最高難易度の大学である東京大学へと入学してみせる。そう硬い決意を胸に秘めたまま試験会場を後にする。校舎の外には試験を受けたであろう大量の猿共が蔓延っている。中には泣き喚く者や煽りたてる者、絶望している者など多種多様だ。…「チッ、群れるなよ猿共…これだから頭の悪い奴は嫌いなんだ…」と、誰にも聞こえないように小声で文句を垂らしながら、猿共の群衆を掻き分けて一人試験会場を後にする。


~合格発表時~

「まぁまぁ、逆に落ちる方が難しいからね?」パソコンのホームページからの合格通知を確認して、親にそう伝える。最初から既に分かり切っていた結果ではあるが、やはり”合格”の二文字を見ると安心してしまいどうにも顔がニヤけてしまいそうになるがなんとか押し殺して普段の冷徹な顔に戻す。塾に合格の報告をしたら先生達も喜んでいる様だった。「この程度で喜ぶ猿共が…」と小声で呟いたのは内緒である。



~入学式・正門編~

「ここが…俺のネクストステージの舞台となる場所か…」俺は入学した学校の正門に立ちそう呟く。奇麗とまでは行かないが、汚い箇所は無くよく清掃が施されている事が目に浮かぶ。校舎も大きく、自分が通っていた中学校よりも何倍も大きいのだろう。そして、俺は正門を通る。周りには合格に浮かれて親と来る猿や、猿同士で戯れあっている姿も見受けられるが…残念なことに、俺はそういった低俗な行為は好まない。俺は一人、校舎へと続く道の真ん中を肩で風を切りながら堂々と歩く。…端から見ればただのボッチを極めている陰キャに見えるだろう。だが、俺は違う。お前ら猿共なんかの何倍も賢く、生物として優れている。だから、俺はお前らなんかよりも上の存在だと心の中で叫びながら入学式が行われる体育館へと足を運ぶ。


~入学式・体育館編~

「おいおい…これはどうなってるんだよ…」入学式が始まってすぐさま、俺はこの違和感に気づく。それは、この場の空気があり得ないほど暗く、沈んでいるからだ。並々ならぬプレッシャーを感じる入学式…いや、そんなことありえるのか?と思いながらも周囲の観察をする。そうして、分かったことはどうやら俺の他にも選ばれし者が6人ほど存在しているようだ。…今まで、こんな経験はなかった。俺は圧倒的な勉学で他者の追随を許すこともなく王者へと君臨していた…そんな俺が…俺がっ!!今、この瞬間に武者震いをしているのだっ!!…周りの生徒が不安そうな顔をしている中、俺はただ一人ほくそ笑んでこう呟く…「面白くなってきたな…少しは俺を楽しませてくれよ…?」と。


~1年8組~

…このクラスから圧倒的なプレッシャーを感じる。どうやらここにいるようだな、お前等は…クククッ…面白い…面白いじゃあないか!!俺は心の中で宣言する。「今宵より、我がお前等の王となるだろう。少しでも対抗し、抗って見せろ!!俺を楽しませてくれ…がっかりさせてくれるなよ?」そうして、俺は後ろの席の奴に話しかける。まさか、あんな事になるとは露知らずに…

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