第四話「ギルドマスターと話をする」
奥の部屋に案内された。
椅子に座り早速話が始まった。
「君の数値は驚くほどに高い。」
「そこで君にお願いがあってこの部屋まで来てもらったのだよ。」
「君にはギルド専属の冒険者になってもらいたくてだね。
どうだい?報酬は弾むよ。」
「お言葉はうれしいのですが…俺は遠慮しときます。」
「そうか…残念だ、理由を聞いてもよいかね?」
「え~と」
どうしよう働きたくない。
時間に縛られたくないだなんて言えない。
そうだ!こう言えば…
「まぁ誰にも縛られたくないというか…自由に生きたいと思いまして。」
「そうか…なら仕方ないね。」
「あはは…申し訳ないです。」
「いいや構わないさ、無理なお願いだったねこちらこそ済まなかった。」
「では冒険者ギルドとランクについて話そうか。」
「まず初めに冒険者ギルドとは、簡単に言えば、私たちギルドが出す依頼を冒険者が発注して魔物を狩ったり薬草などを採集してもらい成功すれば我々が素材を引き取り報酬を支払うというシステムみたいなものだ。」
「依頼はランクによって受けれる内容が変わってきて、ランクは上からS.A.B.C.D.E.の順にあって普通の人ならEランクからのスタートで依頼をこなして上のランクへと上がっていくのだが…君は特別だ、Bランクスタートにしよう。」
「えっいいんですか!?」
「構わないさ君のステータスならもしかしたらSランクすらあり得るレベルだ、こっからは君が依頼をこなしてSランクまで昇格してくれたまえ。」
「わかりました!」
「話は以上だ外まで送っていくよ。」
「あ、ありがとうございます。」
そうしてロビーらしきところでアイカと合流し少し街を歩き帰路へと着いた。
翌朝俺は忘れていた。
アイカに冒険者ランクBランクになったことを伝えていなかった。
まぁ朝ごはんの時でもいいか、今はもう少しだけ寝ようそう思った時だ。
部屋がノックされた。
「起きてる?」
「起きてるよ」
「朝ごはんできてるから冷めない内に早く!」
「分かったすぐ行くよ」
こうしていつもと変わらない一日が始まろうとしていたのだが、いつもと違うところが。
そう今日は昨日冒険者ランクBランクになったことを伝えようと思う。
ご飯を食べ終わり皆と談笑している時に俺は
「実は俺…昨日冒険者ランクBランクになった。」
「まじなの?」
「うん、まじ」
「す、凄いじゃない!私なんてまだDランクなのに、もうBランクになっちゃったの?!」
やはり皇帝の血を含んでるだけあって俺は凄いらしい。
今は皇帝に感謝をしなきゃだな。
皇帝ありがとう。
「そんなに凄いのかえへへっ」
いや~しかし凄いと褒めてもらうのは何年ぶりだろうか。
こんなにも嬉しいことなんだな、褒めてもらうのは。
「魔法は何が得意なの?」
魔法?確かに言われてみれば魔法があるのは分かっていたがいつも部屋に引きこもっていて魔法なんてロクに分からないままだな。
兄上たちは魔法の訓練や剣術の訓練をされてはいたが、 俺はいつもサボっていてロクに訓練をしたことがない。
確かに俺は何が得意なんだろう。
「それが…実は魔法使ったことないんだよね。」
「ーー?!ほんとうに?!」
そんな驚くことなのか?まぁ魔法を使ったことがなくてBランクに行くなんて珍しいんだろうな。
「良ければでいいんだけどアイカ、魔法ってどんなのか教えて欲しいんだけど…いいかな?」
「いいよ!じゃあまずは魔法の種類について教えるわね。」
「魔法は主に使われている5種類あって火、水、風、明、陰この5つに分類されてるの。
その他にも雷、木、土、氷等があるけどこれは使える人が少ないレアな魔法だね。」
なるほどこの5種類が主な魔法ってことがその他にもあるらしいけどレアらしいから考えないでいいか。
まずはこの5種類…なんかピンとこないな…よし!5属性にしよう。
この5属性の何が使えるかというところだな。
「アイカ!魔法を教えてくれ!」
「そう言うと思ったわ。」
「早速外に行きましょう。」
こうして俺は今から魔法を教えてもらうことになった。