第三話「街に出かける」
俺今日から畑仕事をするらしい。
今まで働いたことがないから、体が動くかは分からないが、追い出されたくもないので仕方なくやろうと思う。
はぁ憂鬱だ。
そんな事を考えていると部屋がノックされた。
「ライト起きてる?」
あぁこの声はアイカだ!
朝から起こしに来てくれるなんていい朝なんだ!
憂鬱だったのに今はそんな感情はないなぜなら俺には朝に起こしに来てくれる美少女がいるからだ。
「起きてるよ」
「朝ごはんで来てるから早く来てね」
「分かったすぐに行くよ」
朝ごはんまで作ってくれているのか?!なんて最高なんだ!
あぁ何故がしたことのない仕事ができる気がしてきた!
こうして俺の朝は始まった。
皆でご飯を食べるとはいいのもだ心が癒されていく気がする。そう言えば、
こうやって誰かと食卓を並んで食べるなんて何年ぶりだろうか?実にいいものだ。うんいいものだ。
こうしている内にご飯を食べ終えいよいよ畑仕事へと行くのであった。
畑へと行くと辺り一面畑だらけで昨日見たけど、より近くで見ると迫力がある。こうしている内におじいさんとアイカがやってきた。
「ライト今日やる仕事はねここの畑の作物を収穫しようと思っていて、それを手伝ってもらう感じかな。」
「分かったアイカもしかしてなんだけど…ここの畑全部収穫?」
「うん?そうだよ。」
やっぱりかぁ〜なんとなく嫌な気はしてたのだが、ここ一面収穫?そんなことしたら俺が死ぬのではないか?まぁやるしかないよな、今さら逃げられない。昔の俺が運動してたらこの収穫作業も難なくできただろう。だが後悔しても遅いやるしかないのだ。
「い、痛い」
「大丈夫?ライト」
「あっ大丈夫大丈夫あはは…」
「そっかなら続きしよっか!なんかあったらすぐに言ってね!」
「う、うんわかったよ」
いてぇぇ!痛すぎる!やばい。今までニートしてたからいきなりこの仕事はやばい。
体全体が悲鳴を上げている。ただし収穫した野菜を見ると、なんかこう働いた感じがして…いいや働いているけど嬉しくなる。実感がわいている案外働くのも悪くないな。
今まで家にいても暇でボケェ〜っとしてたからなんか人のためにするのが嬉しい。何度も言うが嬉しく感じる。
こうして一日が終わり今までは夜更かしが当たり前だった俺がベットに横になった途端寝てしまっていたのだ。
気づいたら外から鳥の声が聞こえてきた。もう朝なのかと思い体を起こそうとすると全身に痛みが走った。
痛い!痛すぎる!こんな痛み感じたことないぞ!
アニメや漫画ならトラックに跳ねられたり、何かしらのアクシデントがあって異世界へ転生すると思うのだが、
俺の場合は寝て起きたら生まれ変わっていたのだ。分からない親がニートの俺を寝てる間に殺した可能性も捨てきれないが、まぁもう考えてもしょうがない今はこの痛みをどうするか考えよう。今日も畑仕事なら俺はたぶん死ぬ。
そう考えていると部屋をノックする音が聞こえてきた。
「起きてる?」
「あぁ起きてるよ」
「良かった今日は昨日収穫した作物を街に売りに行きたいからついてきて欲しいんだ。」
街に出かける?つまり僕がもと住んでいた王都に行くのか…嫌だなあそこはいい思い出がない。
「わ、わかったよ」
こうして俺は今馬車に昨日収穫した野菜?を後ろのカゴらしきところに積んで街へと赴くのであった。
街は帝都ではなく隣の街の軍事都市ウルスへと行くらしい。良かった。アイカが冒険者ギルドに入ってるかを尋ねてきて俺が答えてないと言ったら、
街に行くついでに冒険者ギルドによることになった。
街に着いた。帝都以外でもこんなにも大きい都市があるとは思わなかった。いや今まで帝都ですらまともに見てなかったから分からないのだが、まぁ野菜も無事に売り終え今から冒険者ギルドへと行くところだ。あぁ何故が緊張する。そう考えている内に冒険者ギルドへと着いた。
「ライトここが冒険者ギルド!」
そうアイカが言うとその前には館?みたいにでかい建造物があった。そこには冒険者ギルドと書かれた看板が置いてあった。
中に入ると1回は受付らしきところと飲み屋があって、
昼間でも飲んでいるやつが数人いる。
俺も言えないけどこいつら相当やばいな。
アイカに案内され俺は受付へと足を運んだ。
「アイカさんと見ない顔ですね?冒険者登録をされに来たのですか?」
受付嬢可愛いなぁと思っていたら受付嬢から話しかけられた。
「そうなんですよ!ライトって言うんですけど今から冒険者登録ってできますか?」
アイカがそう言うと受付嬢はすんなりと
「できますよ!」
食いつくように言ってきた。少し驚いたが登録ができるのであればいいことだ。
「ではお願いします。」
そう俺が言うと少しお待ち下さいと言い奥の部屋へと入っていった。
2分ぐらいが過ぎた頃俺とアイカが話している時に奥の部屋が空き受付嬢が水晶を持ってきながら
「お待たせしました!」
そう言うと目の前に紙とペンそして水晶?これはよくアニメや漫画で見るステータスを見るやつ?が置かれた
まずは紙を見たそしたら
「ではお名前と年齢を描いてください。」
受付嬢からそんな風に言われた。
それだけ?と思ったがまぁここは異世界だ。あんまり気にせずにいこう。そう考えながら書いた。そして書き終わって受付嬢に提出した。次は水晶か、と思っていると受付嬢から
「では、水晶に手をかざしてください。」
来た!異世界の定番イベント一度はやってみたかったことが叶うとは嬉しいものだ。けど主人公ならここで凄く高い数値を叩き出すのだろう。だが俺だあまり期待しないでおこう。そう考えて水晶に手をかざすと。
「え~とすみませんもう一度水晶に手をかざしていただけませんか?」
受付嬢が慌てた様子で言ってきた。なにが起きたと思いながらもう一度水晶に手をかざすと。受付嬢が
「…少しお待ち下さい。」
そう言いそそくさと小走りで奥の部屋に戻っていった。
もしかして皇帝の血が流れているからステータスが高かったとかそんなんか?確かに言われてみれば父上は炎魔法が得意と聞いたことがある。母上は分からないが多分何かしらの魔法は使えるのだろう。そんな間に生まれてきたのだ、考えてみればステータスが高くてもおかしくはない。
そう考えている内に置くからおじさん?見た目的に40歳〜50歳ぐらいの人が出てきて水晶を見るや否や
「これはっ!凄い高い数値だ!お主名は何と申す?」
そう聞かれたので俺は
「ライトです…」
「そうかライトと言うのか…少し話したいことがある。時間いいか?」
俺はアイカの方を見るそうするとアイカが
「いいよライト私ここで待ってるから。」
そう言われてはこのおじさんと話そうそう思い俺は
「わかりました。ならアイカの許可も得たので話をしましょうか。」
正直帰りたいそう考えながら奥の部屋へと足を運んだ。