第十一話「夜の国 マレス」後編
俺等はマレスに向かって歩き出していた。
その時ルカから奇妙なことを言われた。
「ライトはあれ使えるのか?」
「ん?あれってなんだ?」
「あぁ皇帝の血筋しか使えないと言われている魔法だよ」
いまいちピンとこない何のことを言ってるのだろう?
「その名も王級魔法死者蘇生」
「そんなのがあるのか?!」
そんなのがあるのかよこの世界には何でもありじゃねぇか…死者蘇生俺が使えたら最強だったんだろうな。
その頃 陰キャー帝国王都インキャーの王室にて。
「皇帝よ!なぜトモナシを追い出した!」
「何故って邪魔だったから追い出したまでだ。」
「トモナシの魔力の高さは言っただろ!」
「トモナシがその膨大な魔力は使えば一つの国…いいやこの国だって一人で滅ぼせれる、そんなやつを追い出すとは…皇帝は何をお考えなのですか?!」
「なら連れ戻すとしよう。」
「情報部隊はトモナシの居場所を特定し、特殊部隊はトモナシを確保せよ」
「はっ!」
そう皆が皇帝の命名に返事をするとそそくさとその場を後にした。
「本当にトモナシにそんな価値があるのか?
王宮魔術師 ローレント・ミレルよ」
「はい、皇帝トモナシにはその価値がございます。」
「ならいいんだが」
そうしてトモナシことライトがマレスへ向かっている時に
王都インキャー帝国ではトモナシを捕まえるべく部隊が組まれていたのであった。
そんな時ライトとルカは夜の国マレスに着いた頃であった。
「ここが夜の国マレスかぁ〜何か名前とは違って明るい国だな。」
「そうだな思っていたよりも夜が訪れないというか…今の時間は確か夜の八時だよな?」
「そうだな」
「まぁ中に入ろうぜ」
「おう」
そうして俺らは夜の国マレスへと訪れたのであった。
夜の国マレスを訪れた理由はこの世界で一番でかい書庫があるからだ。
この国の知識は子供の頃嫌なほど叩き込まれたけど。
魔物などは知らなさすぎるので、調べに来たって感じだ。
ルカはついてきてくれているから特に用事はないそうだから早速調べに行く。
「ここが書庫なのか?」
「すごすぎる!」
思ってたよりもでかい…屋敷みたいな書庫で廊下などにも棚がありそこにはビッシリと本が並べられている。
こんな量の本どうやって集めたんだと疑問に思うも、その迫力に何も考えられなくなっていた。
そうして魔物の本を読んで2時間大体の魔物のことをしれた。
本の場所がわかりやすく、魔法で本を探してくれるからすぐ見たいものが見つけられる…便利なものだ。
「よしそろそろ行くか!」
「もういいのか?あぁ大体だが分かった。」
「ならどの国に行く?」
「1回陰キャー帝国に戻っても良いか?」
「いいけど…何しに行くのだ?」
「父上に冒険者になったこと伝えようかと思って」
「分かった」
「なら行こうか!」
「あぁ」
そうして早くも夜の国マレスを出た俺等は、陰キャー帝国へと足を運んだのであった。
その時王室にて
「情報部隊トモナシの場所はわかったか?」
「はい!皇帝、トモナシ様は現在夜の国マレスにいるとのことです。」
「そうか夜の国マレスか…近いな」
「特殊部隊はどうだ?」
「はっ!すでに特殊部隊を向かわせております。」
「ふむ…いいじゃないか。」
「あ、ありがとうございます。」
「下がっても良いぞ」
「はっ!」
そうして俺の知らないところで俺を捕まえるために部隊が動いていたなんて、当の本人は知るわけもなく、優雅に旅をしていたのであった。