石井議員について・・・
空いた時間で、読んでくれれば、ありがたい。
石井 紘基議員。
民主党、衆議院議員。
異色の経歴!・・・
早稲田大学院を経て、モスクワ大学大学院修了。ロシア人と結婚。
当時、ソビエトだったロシアから帰国。
政界入りし、社会民主連合、その事務局長を経て、日本新党へ。その後、衆議院選で三回当選し、羽田内閣において、総務事務次官を務める。
その後、民主党の成立に参加。
主な、議員活動は、議員に認められる国政調査権を行使して、政府与党の不正を次々と暴いていった。「国会の爆弾男」とよばれ、防衛庁の装備品発注予算がながく横領されていことを追求したのは、有名である。これは、自身の著作にも語られている。
石井議員は、小泉政権の「構造改革」を、無意味だと批判して、本当の、改革をするには、革命規模の改革が必要だという。
日本の経済体制を、「官制経済体制」といい、民間市場を、膨大な政府機関が圧迫している・・・これが、日本の経済を衰弱させていると看破する。
この状態では、たとえ、景気刺激策をしたとしても、景気はよくはならない。
たしかに、膨大な税金を使えば、GDPは一時的には上がるのだ。当たり前である。上から流し込んだ政府支出が、そのまま、GDPに反映されているのだから・・・公共事業で助かるのは、政治家に献金を惜しまない、大企業だけである。これが、いくら景気対策を行っても、庶民レベルで感じるほど、景気がよくならない原因である。この何年か、景気がよくなったと、マスコミが騒ぎ立てていたが、国民の肌でそう感じなかったのは、こういったカラクリがあるのだ。
日本は、民間を圧迫する、特殊法人、公益法人を、民営化するのではなく、清算すべきである。そして、その業務を民間に解放すれば、市場は活気を取り戻すはずであると・・・
こういったことを、石井議員は主張していた。
ところが、凶刃に倒れた。
2002年10月25日。
世田谷の自宅ちかくで。犯人は捕まったが、真実は闇の中へ・・・石井さんは、ロシアに滞在していこともあって、独自の情報網はもっていたらしい。ロシア高官から、重要な情報を引き出したり、議員の立場を使い集めた資料は、ダンボール66箱分・・・夜も、議員会館にのこり、一人で調査、執筆をしていたということだ。
ジャーナリズムの本流、日本人らしい政治家だ。田中正造と重なる。
民主党が政権に就こうとする今、ボクラは惜しい人を亡くした・・・
事件の真相は、今も、インターネットでいろいろと取りざたされている。オウム真理教や、統一教会などが関係しているとも。
「オウム真理教は、統一教会を、ラジカルにしたものだ」ともいっていて、おそらく、オウム事件の真相を、彼は知っていたのだろう。
参考文献;『政治家石井紘基その遺志を継ぐ』(明石書店)
『日本が自滅する日』