国民の声届かず!・・・『声域なき・事業仕分け』
この、「聖域なき」ってフレーズ、誰が考えるんだろうか?・・・国民の眼に知られないから、『聖域』?だとしたら、筆者は怒り狂いたい。まあ、多分、ニュアンスとしては、歴史的に触れられなかった部分、タブーということだろう。なぜ、タブーだったのか。それが、あまりに、『邪な』ものだからである。小泉内閣のときも、平成の革命、「聖域なき構造改革」と、耳にたこができるほど、叫びまくっていたが?結局、『聖域』は、きれいにごっそりと残って、ほとんどの、改革は骨抜きにされたことは、いまも、日本の官僚制が変わらないのを見れば分かるだろう。
事業仕分けに、9割の人が賛同しているという。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/327654/
えっと・・・この9割の人は、日本の国家予算が、いったい、どれくらいあるのか、知っているのだろうか??
この事業仕分けが、日本の300兆円という予算規模のに比して、氷山の一角の一角の一角・・・くらいであることは、この読者の方は、ご存知だろうと思う。
日本の予算は;「一般会計」、「特別会計」、「財政投融資」
以上、三つの柱で構成されている。新聞やマスコミが報道するのは、「一般会計」のみであり、いまだに、「特別会計」については、話題にすら取り上げられていないのである。先日、フジの朝番で、事業仕分けの報道の際、司会の小倉氏が、「事業仕分けどうこうよりも、柱をどうにかしなければ・・・」という主旨の発言をしていた。「柱」と言ったからには、「特別会計」のことも、小倉氏はご存知のはずだろう。それを直言できないのは、また、他のコメンテーターが指摘しないのは、いまだに、この「特別会計」が、報道の上でも、『聖域』であることを意味していると思われる。
事業仕分けの問題点;
① その対象規模が少ない。
国の手がける事業(そもそも、この言い方に問題がある。国が、なぜ、事業を、営利事業を行うのか?)は、3000余りあると言われるが、今回、対象となったのは、447事業・・・およそ、15パーセントほど。その額、5兆円余り。http://www.47news.jp/CN/200910/CN2009102801001053.html
日本の国家予算、300兆円だから・・・何パーセントになるのか?蟻の舐める砂糖菓子くらいのものだ。
②仕分け事業は、財務省が、リストアップしたもの。
結局、官僚主導の体制は、抜け出していない。そもそも、このリストアップしたものが、どういうものか?・・・ほとんどが、期限付きの事業であり、常駐の役員がついていないため、切るのが容易なものばかりであるようだ。
③法的拘束力なし。
いったい、何のためにやってるの??おーい・・・結局、最終的な予算編成は、財務省の主計官が担っているので、事業仕分けの結果は、その参考資料にすぎない。本当に、削減されたのか、報道されなければ、国民の目で確認できない。
マスメディアを総動員して、いかにも、「民主党VS官僚」として、参院選まで、国民の支持を得ることが狙いなのだろう。そして、極めつけは、子供手当てに、農業所得補償と、目的の不明確な過剰福祉政策である。小泉のときも、「劇場型政治」に、国民は欺かれたが、民主党も天晴れのようだ。成長したものだ。メディアの扱いは、自民党を超えたではないか。・・・哲学者プラトンは、民主主義は、容易に、衆愚政治に陥ると説いている。マスコミの言葉に踊らされ、「特別会計」という用語すら知らない国民が何割いるのか、仕分けてみたい、今日この頃・・・。