王都にて① 冒険者登録をしよう!
ざわざわ……
俺たちは、冒険者ギルドにやってきていた。
「へー、ここが冒険者ギルドかー」
「そうだ。ここが冒険者ギルド。それもここは王都だから本部だな」
「そうなのか。まあ、さっさと素材を換金して貰おうぜ」
「そうだな。じゃあ、いくぞ」
冒険者ギルドのドアを開けて中に入る。一瞬大勢の目が俺たちの方を向く。そしてすぐに興味を失う者もいたが、一部は
「おい、あいつ、『暴風』のカールじゃねえか?軍属で、160センの大剣で敵を切り刻んでいくっていう……」
「あ?マジかよ、なんであんなガキと一緒に居るんだ?」
などの声もちらほらする。そういえばランクA-と言っていたので、そこそこ有名なのだろうか。
「おい、カール、お前、『暴風』って……」
「おお、それは俺の二つ名だな。どこの誰がつけたかはしらんが、風魔法と剣技の併用で大剣を猛スピードで振り回すかららしい」
なんか、常識外のオッサンだな、カールって……しかも、こいつ幾つなんだ?20代には見えないが……まあ、気にする必要はないか。
「次の方ー」
「おし、俺たちの番だぞ、タクト」
「おーう」
そして俺たちはカウンターへ行き、倒した魔物の死骸と魔石を出していく。カールのクエストの分も大分あり、大分多くなった。
「えーと、査定結果をお伝えします。ランク1の魔石が59個で17700z、ウェアウルフの死骸は食用肉になるので買取させていただきます。ウェアウルフの死骸17体で約85キロル、1キロル辺り500zですので42500zとなります。なので計60200zとなります」
「おう、サンキューな、嬢ちゃん」
「いえ、何時もの事ですので」
「あ、そうだ、タクト。お前も今ついでに冒険者登録しておくか?」
「あ、それもいいな。しておこう。じゃあ受付さん、お願いします」
「はい。私シャルロットと申します、よろしくお願いいたします」
「あ、これはご丁寧に、どうも……」
「はいはい、挨拶は済んだか?シャル、タクトの冒険者登録をしてやってくれ」
「かしこまりました。では、この用紙に記入をお願いします。その後、ランク測定を行います。代筆が必要ならお申し付け下さい」
「わかりました」
そうして俺は文字を用紙に書き込んでいく。ちなみにこの世界で、少なくともこの国で使われているのは日本語のようで、文字も一緒のようだ。
「ほう、字は書けるんだな」
「何言ってるんだ?一般教養だろ?」
「いいえ、書けない方もおられます。主に王都の外から来られた方や、王都でもアカデミーに行く事が出来ない貧しい方は文字を知らない事もあります」
「はー、そうなのか」
文字が一緒でよかった。そこまで日本との違いが無いんだよな。違うのは単位と金銭価値くらいか。
「よし、書けたぞ」
「では、拝見させて頂きます」
そこに書いてあるのは、
名前、年齢、性別、職業、メインウェポンである。こんな簡単でいいのか?とも思ったが、聞くところによると冒険者っていうのはそこまで身分に拘らないかららしい。だからカールが冒険者なんかやってるのか。
「この、メインウェポン……ジュウ、ですか?それは何なんでしょう?見た事も聞いた事もありませんが……」
あ、やっちまったぁぁぁ!ヤバいな、どうやって誤魔化すか……
いや、カールに説明した通りでいいか。それでもなんとかなりそうか?ということで俺はカールにした説明と殆ど同じものをシャルロットさんにもして、何とか誤魔化す事に成功した。
「では、次はランク決めをします。ギルドの裏手にある模擬戦場に行きましょう」
ふむ。やってみるか。あ、でも銃使ったら殺してしまいかねない……どうしようか。そう思っていると
『新規弾薬を取得しました』
との通知が。急いでアイテムタブを確認すると、
非致死性ゴム弾×99が3スタック入っていた。それも各武器に流用可能のようだ。誰かは知らないが、これはありがたい。試験官を殺してしまわずにすむ。
武器は……対人なら、やっぱりショットガンなんだよなぁ……でもあれは面制圧用だから、使いやすいアサルトライフルにしておこう。
武器をAK-12に変更し、急いで弾をゴム弾に変更。リロードし、予備の弾薬もポケットに入れておく。これで戦闘準備完了だ。さて、初の対人戦だ!
武器説明を入れるようにしました。あと弾とかはよくわからないので流していただけるとありがたいです。
AK-12
AK-12はAK-47から続く突撃銃の直系進化型であり、ロシア陸軍が使うAK-74Mの後継を想定し開発されたアサルトライフル。
20mmレールや左右対称型セレクターおよび排莢口を採用するなど、これまでAK系の短所とされた点の解消を図っている。
特に排莢口はごみが入りにくいよう改良され、薬莢排出時以外は隙間が出来ないようになっている。
アイアンサイトも後方へと移動され、着脱が可能。
新型のマズルブレーキとライフリングの改良で精度も向上している。