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Memory3 不安の渦

【崩壊と不安】



病院で診察が終わり、車に乗った。



<俺>「補聴器つけるのヤダなぁ。」


俺は補聴器をつけることによって、障害者と認めるのが嫌だった。


<長男>「つけたくないなら、つけなくてもいいよ。でも、一応買っとこうな。必要になるかもしれないし」



迅兄ちゃんは俺を否定しない。

わがままなのは分かってるけど、今は気持ちの整理がつかない。



<次男>「.... .... .... .... .... 。」


リオ兄は俺が難聴になったと聞いてからずっと黙ったままだ。

リオ兄はもしかしたら、俺のこと....


車内は沈黙がつづいた。




家についた。

レオ兄やリュキがどう思うか、怖くて家に入りたくない。家に入らず玄関の前で立っている俺に、


<長男>「どーしたん?.... 外寒いから早く入りなよ。」


<次男>「.... .... .... .... 」


俺は気になっていることがあった。何を言われるかわからなくて怖いから聞けずにいた....


<俺>「.... .... リオ兄と迅兄ちゃんは、俺のこと(いや)になった?.... .... こんな俺を(きら)いになった?」



泣きそうな俺を見て二人は言った。


<長男>「そんなこと気にしてたんか。いまさら嫌いになったりしないよ。家族だもん。」


<次男>「.... 嫌いになれって言われるほうが難しい。」


二人は俺のことを嫌いになってなかったから嬉しかった。だけど、レオ兄とリュキが俺のことを何て思うか。怖くて家に入るのをためらってたら、リオ兄が何かを察したように、


<次男>「大丈夫。俺がついてるから」


そう言って、リオ兄は俺の手を引っ張ってくれた。

一緒に家の中に入り、手を繋いだままリビングに行った。レオ兄とリュキはテレビを見ていたが、俺たちを見て、


<五男>「おかえり~。どうだったん?」


<俺>「.... .... .... 」



<長男>「大事な話があるから、テレビ消して。」


迅兄ちゃんがそう言ったので、レオ兄がテレビを消した。レオ兄とリュキは不思議そうな顔をした。


<三男>「で、どーしたの?」


<長男>「リュカが難聴になった。完全に聞こえないわけじゃないけど、普通にしゃべっても聞こえないかもしれないから気を付けてやってな!」


<五男>「はっ?.... 難聴って手話とか使う人たちだよね?あれって生まれつきなるもんじゃないの?」


<三男>「生まれつきの人もいるし、そうでない人もいる。」


<長男>「でも、難しく考えなくて大丈夫だよ。リュカは聞こえなかったら聞き返せよ。」


迅兄ちゃんはそう言ってくれたが不安だ。リュキは驚いたような、不満そうな顔をしていた。



とりあえず、この先どうすればいいかは分からないので手探りになる時もあるかもしれないけど今考えたらきりがないから今までと変わらないように自然に生活をしたい。






俺たち、これからどうなるのかな....


大きな不安だらけだな....












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