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pain memory

作者: 慶斗

無邪気に笑う君の隣で


下手くそに笑った嘘つきな僕は


誰にも気づかれずに痛みを零した


あの世界に取り残されたまま



弱さゆえに


逃げて出すことしか


できなかった



何度繰り返したことだろう


下から突き上げるように響いてくる怒声


途切れ途切れに聞こえる喚き声



ー嗚呼、また始まった。




耳を塞いで


音を、光を閉ざしても


劈くように僕を掻き乱す



少女は逃げ出す

だが、傷つけたくない人を巻き込んだ。


少女は縋る様に駆け込む

しかし、他人へ迷惑をかける事を躊躇うようになった。


少女はひたすら耐えた

大丈夫。この夜を超えれば朝が来る。と。



少女は居場所を見つけた

そう、獣の臭いがする箱に身を潜めて。



冷たい空気が肌に突き刺さり


濡れた前髪が小さく震える



外はあんなに明るいのに


世界はどんどん狭くなって


黒く濁りきっていく




あんなに綺麗な光でさえ


滲んで見えなくなってしまったの



もう僕の頭は皿の割れる反響音で


埋め尽くされてしまった





君は今頃笑ってるんだろな


泣いてる僕とは反対の場所で




報われない世界の真ん中


君の歌声が


遠くで聞こえたような


気がした

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