1、夏休みが明けて……
あ~、今日も暑いな……
こんな日くらい休みてー
8月の第二月曜日、今日から学校が始まる
俺はしぶしぶ護神中学校へ行くことにした
夏休み前と変わらずクラスメートをあまり見かけない道を通って学校へ行く。
ついきのうまで夏休みだった。
俺の学校は1か月間休みだ。
この辺には俺が行ってる学校以外はないから長いのか短いのか比較できないが。
そんなことを考えてるうちに学校へ着いた
学校へ行くまでは誰も見なかったが下駄箱にはさすがに人が何人かは、いた。
そこまで親しくないから話すのは嫌だったけど一応、挨拶くらいはしといた
人がいなくなったら親にやや強引に買わされた
新品の上履きを履いてみた。
きつい……、いきなりかよ……と思ったがどうにもできないので
ややイラつきながらもとりあえず教室へ向かった。
「涼太ー、おはよっぉー」
と言われた瞬間、朝から夢月のテンションはなんなんだと思った。
ちなみに夢月というのは是久夢月のことである。俺にとっては意外にも一番の友達だ。
「朝からうるさいぞ」
とやや怒り気味っぽく涼太はいったが
「ごめんごめん」
と苦笑しながら誤魔化された。
ちなみにこいつは普通の人といろいろと違う。
知識は常人離れしていて政治、軍隊から、ゲーム、アニメまであってかなりのことを知っている。
そしてテストでは自慢の知識量を生かして、寝てても100点を取るやつだ。
それに、みんなが俺のことを苗字の海守と呼ぶのに対し、夢月は涼太と呼ぶ
たった一人だけ俺を名前で呼んでくれると言ったらいい風に見えるかもしれないが。
他のクラスメートからするとそれは異常だと思ってるらしく、名前をどう呼ぶかというこんなことでホモ疑惑をかけられてしまうからいい迷惑だ。でも涼太は名前で呼ぶのは普通だと思ってるから、心の中に反発の心があるがみんなはそうおもわないんだろうかと時々思う。
ようは夢月は普通じゃないんだと涼太は、
勝手に心の中で納得している
「おい涼太、おい」
いきなり夢月が話しかけてきたから、反射的に
「なんだ?」
と答えた。そしたら
「さっきから話しかけてるのになんで無視するんだよ。ていうか今さっきまで俺の悪いとこ考えてるだろう?」
大体は確かに図星だった。しかし、悪いことって程のもんじゃないと思う。裏手に取ればいいことにも変換できるんじゃないか?と思いつつも
「考えてないよ、ちょっと疲れてるからぼーっとしちゃったけ」
と、とりあえず疑惑を晴らした。
そこでチャイムが鳴った。
俺の学校ではチャイム着席というのが校則に入っているので、すぐに座らないといけなくなっている。
だからまだなにか言いたそうな顔だったけど夢月が席に戻って行ったので俺も戻った。