日常
あの出逢いの後...。
なんだかんだ言って毎日会いにいっている。
しかし、その度に交差点にいるものだから、不安だ。
本人曰く、
「あなたみたいな人から安っぽい同情されるのですか
「こんなことなら舌噛んだ方がまだ癒されますわ」
だかなんだか言っているみたいだが。
今が春とはいえ、外は寒いものだ。
相手は女の子だし、心配だ。
ここで見せる紳士な僕は、心では誰にも負けない。
「ねぇ、ゆうちゃん寒いでしょ」
その時、突然ゆうは笑い出した。
何か可笑しなものでも見たのだろうか。
「自演ですか、
「それも自分の名前をちゃん付けとか痛々しいです」
「違うわっ、お前のことだっ」
深く傷ついた...。
なんか不屈の心がいとも簡単に蹂躙された。
こんなところでは負けないぞ。
「ほら、今でも結構寒いじゃん
「それに女の子一人で悪い男に絡まれたらイヤでしょ?
「今から奢るからさっ、ファミレス行かない?」
渾身の出来に自分でも鳥肌がたった。
彼女もそうであろうに。
「悪い男って、あなたのことでは。」
「いらっしゃいませー」
紆余曲折。
最後まで渋っていたが、結局ついてきてくれた。
「何名様でしょうかー」
「1名です」
「ではこちらの席へどうぞー」
なんだろう、とっても落ち着くなぁ、窓際の席は。
「私のことを無視とは何事ですかっ怒」
「いや、これには理由があるんだ
「その、君みたいな小っちゃい子といると疑われるじゃん。
「だから、後で待ち合わせみたいな感じできてほしいなって」
「これでも去年16歳ですっ怒」
久しぶりに高慢じゃないゆうちゃん見た気がするなっ嬉
というよりあの外見で17かぁ...。
少女ってのは怖いもんだなぁ、遠い目
まあ主導権握ってるんだから、ここは強気に。
「早く注文決めなよ、お嬢ちゃん」
「セクハラさんのくせに最低ですね」
「ほんっとすみませんでした!」
思わず大声で叫ぶ。
周りのことなんてどうでもいい。
その白い目が痛いけど、、、問題ない。
今ここで騒がれると困るからな。
「いいわ、特別に許してあげます
「注文はこのパフェとこのパフェとこのケーキでいいわ」
あぁ。予想外の出費は痛いなぁ
この場はなんとかなった
「ということで、注文は以上で」
「はい、デザートは食後でよろしいでしょうかー」
「いやいや、直ぐに出してくれて結構ですよ」
「ではではごゆっくりー、この大食いさん」
最後に店員とはあるまじき言葉が聞こえた気がする。
「というわけだ
「よく食べろよー、大食いさんっ」
「きゃー、誰か助けてー
「こんなところに少女誘拐犯がいるわー」
「ほんっとすみませんでした!」
本日2度目だ。
周りの人がちらちら帰る用意をし始めたのは、気のせいではないだろう。
「二人っきりなんだから、もっと考えなさい」
未来のことまで言われてしまったようだ。
周りの人が帰ってるのに自分は関係あるまい。
「女子っていくら食っても太らないなぁ
「パフェなんて毒だぞ毒」
ゆうが食べているところだけ見るのもなんだし、話しかける。
「...」
「...(食ってるから遅くなるのも仕方あるまい)」
「...」
「...(ん?)」
「...」
「ほんっとすみませんでした!」
「なんですの、いきなり」
あぁもういやだ、この子。
怒っているのかと、構えすぎたようだ。
なんか店内には自分たちしかいなくなったようだが。
うん、僕とは無関係だよな。
「大体、食べてるとこガン見とか
「ホントにどうしようもないくらいのセクハラさんなんですね
「第一、私太りませんよ、もう」
「奢りなんだから見るくらいいいだr――
「セクハラですのー、110お願いしますぅ」
「ほんっとすみいませんでしたぁ...」
うぅ、今までで一番生きてて辛いかも知れない。
...。
「おいっ」
「なんですの、いきなり」
「お前のせいで警察よばれかけたじゃないか」
「それはあなたのせいでしょ」
うっ。
というのも、実際警察呼ばれかけた
営業妨害で。。。
なにやら、客が寄り付かなくなっていたらしい。
気味悪げな雰囲気を出していた、とウェイトレスに言われた。
気味悪いものを見るようなかつ蔑む目で。
「HAHAHA、なんのことかな
「あぁ、ウェイトレスのことか
「メイドと違って不特定多数に奉仕だから、好みじゃないんだよね」
「あらそうですの」
冷たい感じにあしらわれた。
「あなたの黒歴史更新の様子も見れましたし、
「とってもおいしいものもいただけましたし、
「ありがとうございました」
よしっ。
ここで素直に引き下がるのはダメだ。
「もしよかったらさ
「今度家にこないか?
「ほら、俺料理もうまいし、いいもん食わせてやる
「どうだ、好条件だろ」
決まった。
さりげない手料理アピールにお誘い。
自分でも惚れ惚れするほどの出来栄えだ。
「エサで釣るとは。。。
「私を犬だと勘違いしていますね」
怒られた。
思い返せば、そう思われるようなこといったやも知れん。
今日は失敗だったか。
「そうか、ほんじゃあな」
まあいい。
まだ時間はある。
いつか絶対にタメで話す、そう空に誓った。
その時。
小声だったが、確かに聞こえた
「明日、迎えにきてくださる?」
12話構成の予定なので、
ちょっとペースは早めのつもりです




